こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は、高配当銘柄として人気の、三菱UFJフィナンシャル・グループの財務状況をチェックしていきたいと思います。
「三菱UFJ銀行(証券コード 8306)」は、配当金を出し続けられる企業なのか!?要チェックや!
YouTubeの動画(リベラルアーツ大学) で紹介されていた方法で企業の財務分析をしていきます。
チェックの目的は「今後も安定して配当金を出すことができるか?」になりますので、目的が違えばこれら指標の解釈も変わってきますね。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
今回は「8306 三菱UFJ銀行」の財務を見ていきます(^^)



営業収益(上昇トレンドであるか?)



上昇傾向が見られるのでいい感じです。
銀行業なので、一般企業の「売上」にあたるのが営業収益となりなす。
配当金をいままで通り出し続けるためには、
「営業収益が少なくとも維持」できている事が1つの目安ですね。
そういう意味では、安定的に業績を積み上げていっていますね。
経常利益率(10%以上は欲しい)



売上から経費を引いたのが「営業利益率」ですが
銀行では営業利益率の計算はできません。
代わりに「経常利益率」を見てみましょう。
「経常利益 ÷ 営業収益」で計算すると・・・
2020年3月の決算では、
「経常利益率は約16%あるので合格点」かと思います。
また、経常利益は営業活動による「収入ー支出」の収益なので
安定して横ばいか増加傾向にあれば配当は維持できます。
直近の経常利益は減少気味
EPS(一株当たり当期純利益)



直近1年で約39%減少!?
1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。
要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことですね。
そして気になるのは、ここ2年のEPSが下がっていること。。。
更に、直近だと更に下がっています。
深堀りしていきましょう。
当期純利益がここ2年減っている



つまり、稼ぐ力(成長力)がここ数年鈍化して、下降トレンドになっています。ここはネガティブな要素ですね。
低金利、政府の金融緩和(給付金などお金をたくさん流通させる)で銀行としてはこのままでは利益を出していくのが難しいと言われています
配当金(高いほど良い)



配当金は「株を持っていると貰えるお金」ですね。
ここ数年は1株あたりの配当金が増加傾向ですね!
10年間減配がないというところも、株主還元の意思が見られます。
銀行は成熟産業なので、高配当銘柄になりやすいです
配当性向:配当金÷EPS



「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標が配当性向です。
配当性向:儲けたお金を株主に還元する割合じゃな。
日本企業の目安は一説では30%くらいと言われています。
三菱UFJは直近ですと配当性向は「約60%」
利益が落ちてきているにも関わらず「増配をしています」ので、
配当性向が上がってきています。
儲けたお金を株主に還元しようという意思がここからも見て取れます。
業績の成長や、内部留保に使うステージから、
一気に「株主還元にお金を使うステージに移行」しています。
今後もこの姿勢を続けるかが注目です。
自己資本比率:基本的には高いほど良が銀行には当てはまらない



他人のお金を使って、金利で儲ける銀行業だと、
自己資本比率は低くて大丈夫
自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。
銀行業の場合は、借金ではないですが僕たち一般人など「他人のお金」を使ってそのお金を貸し出すビジネスなので、自己資本比率は低くなります。
倒産リスクは?
自己資本比率は倒産のリスクの指標ですが、銀行業には使いづらい指標です。
その場合は「利益剰余金」を見てみましょう。



余っているお金が、こんなにたくさん!
これだけ、内部留保があれば、少しぐらい業績が傾いても倒産はしなさそうですね。さすがメガバンクです。
フリー・キャッシュフロー



フリーキャッシュ・フローは簡単に言うと「今年、現金がいくらプラスになったか?」の数字です。
私達の家計と同じで「収入 – 支出」がプラスならどんどん現金が積み重なっていきます。
三菱UFJの場合は、基本的にはプラスで推移しています。
2019年はマイナスですが、一時的なものですね
一般企業は単位が「億」なのに、メガバンクだと「兆」で、規模が桁違いに大きいですね
【まとめ】三菱UFJ銀行は超安定的な銀行
三菱UFJ銀行の財務分析のまとめです。
- 売上(営業収益)・・・安定的に稼げている
- 経常利益率・・・16%と高い水準
- EPS(一株当たり当期純利益)・・・減少気味なのが気にかかる
- 配当金・・・増加傾向
- 配当性向・・・60%と上がってきている
- 自己資本比率・・・低いが銀行業なので問題なし
- フリー・キャッシュフロー・・・兆単位でプラス
低金利、金融緩和の影響で、今後業績を伸ばせる見込みはありません。
そのため株価の上昇は期待薄ですが「高配当の銘柄」として魅力ですし、
安定的な収益体質から、このまま続けていければ配当金も維持できそうです。
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