こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は、高配当銘柄として人気の、ENEOSホールディングスの財務状況をチェックしていきたいと思います。
「エネオス(証券コード 5020)」は、配当金を出し続けられる企業なのか!?要チェックや!
YouTubeの動画(リベラルアーツ大学) で紹介されていた方法で企業の財務分析をしていきます。
チェックの目的は「今後も安定して配当金を出すことができるか?」になりますので、目的が違えばこれら指標の解釈も変わってきますね。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
今回は「ENEOSホールディングス」の財務を見ていきます(^^)



売上(上昇トレンドであるか?)



近年は伸び悩み
配当金をいままで通り出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安ですね。
石油業界ということで、コロナの影響で、車や航空機のガソリン需要が減っていますね。
そういう意味では、コロナが落ち着いて、皆んながマスクをしなくてもよくなり、航空機がバンバン移動手段に使われるようにならないと増益にはなりにくそうです。
また、今後は電気自動車など、クリーンエネルギーが世界各国が国策として取り組んでいるので、今後はエネオスも業態変化が求められる瀬戸際の企業と言えます。
しかし、石油系は参入障壁が高い寡占業界なので、景気が上向いてこれば、
それに連動して業績も戻ってくる可能性もあります。
営業利益率(10%以上は欲しい)



売上から経費を引いたのが「営業利益率」ですが
2%〜4%と業界的に低い水準です。
石油を仕入れて、販売するのでどうしても原価率が高いビジネスモデルです。
このため、景気動向次第で、
直ぐに赤字になってしまうビジネスモデルとも言えます。
EPS(一株当たり当期純利益)



調子がよければ100円クラス。
1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。
要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことですね。
そして2021年12月期の予想では、コロナの影響も落ち着いてプラスの予想。
次の年で100円を回復して欲しい所ですが、経済のトレンドとしてはあまり望み薄かもしれません。
配当金(高いほど良い)



配当金は「株を持っていると貰えるお金」ですね。
エネオスホールディングスは10年間の連続増配銘柄で、
直近は赤字なのにも関わらず増配をしています。
決算資料でも、株主還元を手厚くするという記載がありました。
業績次第かと思いますが、基本的には配当を出し続ける方針
配当性向:配当金÷EPS



「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標が配当性向です。
配当性向:儲けたお金を株主に還元する割合じゃな。
日本企業の目安は一説では30%くらいと言われています。
エネオスホールディングスは直近ですと2020/03期は赤字なので、出ませんが、業績が回復してこれば概ね30%くらいになりそうです。
配当性向は問題なしですが・・・
現状の配当性向では減配するリスクはあまり感じませんが、
業績悪化が今後が続くようであれば減配のリスクは高まります。
配当利回り:高いほうが良いが、高すぎるのには理由がある



配当利回りは、今の株価から何%の配当を出してくれるか?という指標です。
4%以上であれば高配当だと言えますね。
6%とかなりの高配当銘柄ですね。
年々配当利回りが高くなっているのは
配当金を増やしているのに、人気が出ていないという証拠です。
これは将来に業績悪化を投資家は見込んでいると言えます。
そのため、配当利回りが高いからと言って、安易にたくさん買いすぎるのは良くないかもしれません。
自己資本比率:基本的には高いほど良い



自己資本比率は70%以上。
財務優良な企業ですね
自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。
エネオスホールディングスは自己資本率が30%くらいと、
あまり財務は優良とは言い難いですね。
基本的には、原油を仕入れた買掛金があるのは良いのですが、
借金が多いのが気になります。
借金が今後減って行かないようだと厳しいかもしれません。
フリー・キャッシュフロー



フリーキャッシュ・フローは簡単に言うと「今年、現金がいくらプラスになったか?」の数字です。
私達の家計と同じで「収入 – 支出」がプラスならどんどん現金が積み重なっていきます。
ここ5年ではそこそこ頑張っているということでしょうか。
安定感はありませんね。
一応プラスではある。といった所
【まとめ】今後の業態転換が求められる中、株主還元も意識する
エネオスホールディングスの財務分析のまとめです。
未来の業績は今所厳しいと言えます。
- 売上・・・横ばい、減少傾向
- 営業利益率・・・2%〜4%と低い(業界的には普通の水準)
- EPS(一株当たり当期純利益)・・・物足りない。100円くらいに復帰して欲しい
- 配当金・・・1株22円と配当利回りとしては高い
- 配当性向・・・配当性向30%くらい
- 配当利回り・・・6%以上と高くなっている
- 自己資本比率・・・低い。借金が多い
- フリー・キャッシュフロー・・・基本はプラスだが景気次第
高配当株で、業界の最王手ということもあるので、
株価が下落する可能性を意識しながらも
「高い配当利回り狙い」で購入するのは良いかもしれませんね。
※投資は自己責任
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