株式投資・金融知識

【累進配当】「三菱商事(8058)」は売上1位の総合商社。株価は?投資すべき?【高配当銘柄】

プラズマコイです(^^)
SNS: PostPrim

今回は「三菱商事」の財務状況をチェックしていきたいと思います。

「三菱商事」は国内7大商社の中で売上1位の総合商社です。

事業セグメントも10個と多いです。
伊藤忠商事は8個ですね。

時価総額では伊藤忠商事に1位を明け渡しており、逆転を狙っている状態です。

プラズマコイ

景気敏感株なので「下がってきたら買い」の銘柄です。

「三菱商事」は商社ということで景気敏感株になります。
業績の上下も激しいのが特徴です。

業績悪化時に、株価下落時に買えば長期的には儲かる株になりますね。
業績悪化時も「累進配当」を心の支えに「長期で持てる」銘柄ですね。

この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?

「三菱商事」は10つの事業をもつ三菱グループの総合商社

2021年度は「金属資源」セグメントが利益を大きく牽引している

各セグメントを総合して企業価値の増大を目指します

「三菱商事」の事業利益は主に「金融資源」から生み出されています。
石炭・銅・アルミなどの資源ビジネスですね。
2021年は特に市況が良く大きな利益になる見込みです。

「金融資源」ビジネスとは?

石炭・鉄鉱石などの鉄鋼原料、銅・アルミなどの非鉄金属の各分野において、トレーディング、開発、投資を行う事業

その他では、自動車、食品産業、天然ガスのセグメントが利益を牽引していますね。

「三菱商事」は10つのセグメントを持つ総合商社。
金融資源セグメントの業績が全体に与える影響が大きい。

国内外の売上比率は、国内が58%、アメリカが12.5%です。
日本でのビジネスがメインでグローバルに事業を展開しています。

三菱商事の10つ事業セグメント

  1. 天然ガス
    天然ガス/LNG事業(脱炭酸に適したエネルギー)
  2. 石油化学ソリューション
    原油、石油製品、LPG、石油化学製品、塩、メタノール等の商品製造事業やトレーディング事業
  3. 総合素材
    自動車・モビリティや建設・インフラ業界向けに、セメント生コン、硅砂、炭素材、塩ビ化成品、鉄鋼製品を展開
  4. 金属資源
    石炭・鉄鉱石などの鉄鋼原料、銅・アルミなどの非鉄金属の各分野において、トレーディング、開発、投資を行う
  5. 産業インフラ
    プラントエンジニアリング、産業機械、船舶・宇宙航空機での各分野においてビジネスを展開
  6. 自動車モビリティ
    乗用車・商用車の海外現地生産・販売、販売金融、アフターセールスなを展開
  7. 食品産業
    食糧、生鮮品、生活消費財、食品素材などの「食」に関わる商品を消費者にお届けする事業を展開
  8. コンシューマー産業
    小売流通、物流、ヘルスケア、衣料、タイヤ事業を展開
  9. 電力ソリューション
    電力、環境関連事業を展開
  10. 複合都市開発
    企業投資、リース、不動産都市開発、水、交通を展開

時価総額は調査時点で「5兆6,220」ということで超大型株ですね。
PERは6.8倍と割安水準です。

今回は「三菱商事」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。
※プラズマコイの独自調査に基づく記事のため事実と異なる内容の場合があります。

「三菱商事」のPER推移を見る


PER的には標準の水準です。

この株の「割安度」の判断目安として過去のPER比較を行います。
過去のPERより低ければ割安になっている場合があります。

「三菱商事」の今のPERは6.8倍。

過去の推移をみると割安な水準に見えます
しかし2022年度は金属資源高で一時要因の可能性があることを考えると今のPER6.8倍が割安かは判断が難しいところです。

今は一時期に比べると株価もあがっており、過去の安値を見るとPER的には6倍超えぐらいが底で買い時といえそうです。

「三菱商事」の配当利回りをみる

利回りは下落中

「三菱商事」の配当利回りは3%台です。

歴史的には4%以上であれば高い水準といえます。
近年は高配当化が進んでおり、株主還元の高まりとともに高配当株としても成長していることがわかります。

「三菱商事」の売上(上昇トレンドであるか?)

売上は上昇中です。

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「三菱商事」の売上は減少傾向です。
2019年は収益基準の変更などで大きく数字が跳ねています。
2022年は過去最高をとってこれそうな進捗状況です。

強大な売上規模で、景気に敏感な企業ということから売上高の上下が激しいですね。

「三菱商事」の営業利益率(10%以上は欲しい)

営業利益率は1〜2%台です

「売上-経費」の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えておきましょう。

業種や年度で異なりますが、日本全体の市場平均は7%ほどと言われています。
「三菱商事」の営業利益率は約1〜2%ほど。

営業利益率は大幅に減少しており売上規模の割には利益が残らない企業ですね。

この営業利益の低さが、伊藤忠商事に時価総額1位を奪われた原因でしょうか。

「三菱商事」のEPS(一株当たり当期純利益)

EPSは300円あたりが目安

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSはプラズマコイ的には「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。

「三菱商事」のEPSは2022年は550円を超える予定です。
景気敏感株でEPSは300円あたりを目安としながら上下するイメージでしょう。

業績的には近年は概ね右肩あがりで上昇しています。

「三菱商事」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)

自己資本比率は30%前後です。

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「三菱商事」の自己資本比率は30%程度です。
有利子負債も多く、事業規模が大きく、投資も必要なため自己資本比率は低めになるのが商社の特徴です。

自己資本比率は概ね30%を目安として積極的に借り入れをおこなって事業を行っています。

「三菱商事」の配当金(上昇傾向か?)

連続増配の企業です

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「三菱商事」は連続増配の企業です。
累進配当を宣言しており、基本的には減配をしない方針であることも魅力的です。

2022年の一株配当は142円と増配予定です。

配当金や自社株買いのといった株主還元に期待できる企業です。
特に配当金はよほど業績が悪化しない限り、配当を維持してくれるでしょう。

「三菱商事」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)


配当性向は50%あたりです。

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※市場平均は30%くらいです。

「三菱商事」の配当性向は50%が目安です。
一昔前までは30%程度の配当性向で、理想的には30%〜40%あたりでしょうか。

累進配当を掲げているので、利益を増加しながら増配も行っていけるのが理想ですね。

「三菱商事」の営業活動によるキャッシュフロー


営業CFは安定しています

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「三菱商事」の営業CFは安定しています。
2020、2021年は大きく成長していますね。

2022年の営業CFも期待できることから、近年の現金創出力は順調に成長していることがわかります。

営業CFの推移は素晴らしいですね。

「三菱商事」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)


現金は減少傾向です

基本的に保有する”現金など”は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。

しかしお金は「使ってこそ意味がある」もの。
貯めすぎは良くありません。

「三菱商事」の現金は2021年終了時は1兆3000億円程度です。
さすがにこの規模だと現金も1兆を超えてきます。

現金は長期に渡って同水準を維持しています。

有事の備えとして1兆3000億円は保持しておき、ほかは事業に使うという経営方針を感じます。

「三菱商事」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)


配当総額は近年は横ばい傾向です。

投資家は、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。

業績が悪化しても配当の支払いが負担にならなければ減配のリスクは下がります。
そのため、配当金の支払額を見ることがポイントになります。

「三菱商事」の配当総額は、ここ3年は横ばい傾向です。
しかし累進配当の企業なので今後は横ばいか右肩あがりに推移していくでしょう。

「三菱商事」の当期純利益は上昇中か?


当期純利益は過去最高を更新予定

「三菱商事」の当期純利益は上昇傾向でした。
2022年は過去最高益を更新予定です。

2022年は原油高など、金属資源の価格が上昇しており、利益に大きく寄与しています。

今後は、原油などの資源高がどこまで続くかが当面の業績に影響してきます。

【まとめ】「三菱商事」は累進配当の優良銘柄。景気敏感株で業績がさがったら狙いたい

プラズマコイ

株価がさがってきたときに狙いたい銘柄です

三菱商事の財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り3%台
売上高安定しない
EPS(1株利益)上昇
営業利益率2%
自己資本比率30%
1株配当累進配当
配当性向50%くらい
営業CF上昇中
現金など安定
数字は記事投稿当時のものです。評価は筆者の主観です。

総評としては、長期で保有したい高配当株です。

株価が下がっても歴史的には必ず高値付近に戻ってきています。

そのため、安値付近にさがってきたときに買って高配当をもらいながら株価上昇を待つ戦術がよいでしょう。

三菱商事は経済に欠かせない商社企業で、業界1位、2位を争う企業なので、
不況で業績が落ちても、経済活動が復活すれば再び利益をあげられる企業です。

近年のリスク要因はエネルギー・金属に利益が集中しているので、これらの事業が下火になってきたら業界全体の利益率が下がってくるので注意したいです。

「三菱商事」の今後の株価は?買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。

プラズマコイ

【売り】資源価格次第だが今が一旦ピークかもです

この記事の執筆時点では株価は3,784円。

決算はよく、配当利回りも決して低くはありません。

しかし現在は好業績&バリュー株が人気であることから高値を更新しており、
相場の転換期には大きく売られる可能性があると思っています。

商社株の筆頭銘柄ということで、やはり下がってきて高配当化したタイミングで購入したい銘柄だと思います。

※本記事は個別株の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。

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