株主優待の株

【総合利回り8%】「ヤマダホールディングス (9831)」は国内最大の家電量販店。住宅や家具にも事業展開。株価は?投資すべき?

プラズマコイです(^^)
SNS: PostPrim

今回は「ヤマダHD」の財務分析をしていきます。
ヤマダHDは国内最大の家電量販店「ヤマダ電機」が主力の企業です。

家電量販店はネット通販の登場により厳しい局面に見舞われています。

そのため近年はヒノキヤグループを買収して「住宅事業」に参入しました。
さらに大塚家具を買収して「家具事業」に参入もしています。

生活雑貨やおもちゃにも取扱いを広げ「暮らしをまるごとカバーする」企業グループへ改革を実施しています。

プラズマコイ

PERは過去と比べてかなり割安な水準です
業績に問題なければ上昇は時間の問題かと思います。

「ヤマダHD」は家電がメインの家電量販店

事業別の売上構成比を見てみましょう。

売上比率は「家電:50%、情報家電:20%、住宅・家具:20%」

家電がメインですが、他の分野も重要です

「ヤマダHD」の事業利益はおもに「家電製品」から生み出されています。
カテゴリでみるとパソコンの売上も高いですね。

その他、住宅関連や家具も合わせると全体の20%を占めています。

「ヤマダHD」は家電製品がメインの家電量販店。
近年は「住宅」や「家具」にも事業カテゴリをを広げている。

ヤマダHDのセグメントは4つ

  1. デンキ事業
    家電量販店(ヤマダデンキ)の事業。「ベスト電器」「マツヤデンキ」も展開
  2. 住宅事業
    ヤマダホームズ、ヒノキヤグループの事業
  3. 金融事業
    住宅ローンなど
  4. 環境事業
    使用済み家電のリユース・リサイクル
  5. その他(家具)
    大塚家具の買収により家具事業も展開

時価総額は調査時点(22/5/8)で「3,780億円」ということで中型株ですね。
PERは6.3倍と一般的には割安です。

今回は「ヤマダHD」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。
※内容はプラズマコイの独自調査に基づきますので事実と異なる場合があります。

「ヤマダHD」のPER推移を見る


過去と比較すると今はかなり割安です

この株の「割安度」の判断目安として過去のPER比較を行います。
過去のPERより低ければ割安になっている場合があります。

「ヤマダHD」の今のPERは6.3倍。
コロナショック時を除けば異常なほど割安と言えるでしょう。

企業側としてもそれを認識しているようで、2022/5/6のIRで最大「時価総額1000億円」の自社株買いを発表しました。

「ヤマダHD」の配当利回りを見る


配当利回りは上昇傾向です

「ヤマダHD」の配当利回りは5/6時点で4.6%ほど。
過去の推移と比較すると、配当利回りは高いですね。
他の家電会社と比較しても高い利回りです。

高配当株であると言えます。

株主優待はグループ企業で使える割引券

対象株数優待品
100株1,500円相当
500株5,000円相当
1,000株10,000円相当
10,000株50,000円相当

2022/5/6時点の株価では「配当利回り4.6%、優待利回り3.8%」の総合利回り8.4%の高利回りになります。
総合利回りだと高すぎと言っていい水準です。

「ヤマダHD」の売上(上昇トレンドであるか?)


売上は横ばいです

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「ヤマダHD」の売上は横ばいです。

中期経営計画では2025年に再び売上2兆円に到達するという目標を掲げています。
祖業のデンキ事業の他ほか、住宅や家具事業も合わせれば、不可能な数字ではなさそうです。

「ヤマダHD」の営業利益率(10%以上は欲しい)


営業利益率は上昇傾向でしょうか?

「売上-経費」の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えておきましょう。

業種や年度で異なりますが、日本全体の市場平均は7%ほどと言われています。
「ヤマダHD」の営業利益率は4%ほど。

2021年は5%と高い営業利益率でしたが、2022年は4%と下がりました。
2021年は特需があったので4%あたりが実力だと言えそうです。

「ヤマダHD」のEPS(一株当たり当期純利益)


EPSは復活ロードの途中です

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSはプラズマコイ的には「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。

「ヤマダHD」のEPSはここ数年は20円、30円あたりでしたが、
2021年から60円あたりまで復活してきました。

EPSの伸びは少しもの足りず、業績は停滞しているといえそうです。

「ヤマダHD」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)


自己資本比率は50%ほど

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「ヤマダHD」の自己資本比率は51%程度です。

有利子負債も減少傾向で財務の安定度は増しています。
長期で見ても自己資本比率は45%〜50%あたりで維持していますね。

財務状況は盤石とは言いづらいですが問題なしです。

「ヤマダHD」の配当金(高いほど良い)


配当は増配傾向です

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「ヤマダHD」の配当は増配傾向です。
2021年は過去最高の配当額で、2022年も維持しています。

この企業は配当予想を出さないですが、配当の安定度はそこそこですね。
ある程度、配当維持をしてくれる銘柄と見ていいでしょう。

「ヤマダHD」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)


配当性向を30%以上が目標です

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※市場平均は30%くらいです。

「ヤマダHD」の配当性向は30%を目標に設定されています。
近年の推移から行くと増配傾向で好推移です。

「ヤマダHD」の営業活動によるキャッシュフロー


営業CFは安定しにですね

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「ヤマダHD」の営業CFはここ6年はプラス推移でした

2022年は法人税の支払いが前年より多く下がっています。
2023年はある程度戻すかと思いますが、業績が安定しないので営業CFも安定しませんね。

「ヤマダHD」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性は?) 


現金は上昇傾向です

基本的に保有する”現金など”は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。

しかしお金は「使ってこそ意味がある」ので貯めすぎは良くありません。

「ヤマダHD」の現金は2022年は564億円と増加傾向です。
近年は思うように利益が残せておらず、500億円前後で推移していますね。

家電以外にもさまざまな分野に手を伸ばしており、
事業投資に現金を投下しています。

「ヤマダHD」の当期純利益は上昇中か?


当期純利益は500億円程度

「ヤマダHD」の当期純利益は2021年から500億円あたりを回復しています。
業績の底は脱出したように見えます。

今後は家具、住宅セグメントが業績に寄与してくれるように慣れば利益は一段と上昇していくでしょう。

家電屋だけでは厳しいということで、
体力があるうちに第二、第三の事業を起動にのせたいというフェーズですね。

【まとめ】「ヤマダHD」は家電量販店のチェーンストア。近年は家電以外にも領域拡大


そこそこ好業績ですが株価が低迷しているのが迷いどころ

ヤマダHDの財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り4.6%
売上高横ばい
営業利益率4%
EPS(1株利益)横ばい
自己資本比率50%
1株配当増加傾向
配当性向30%以上
営業キャッシュフロー横ばい
現金など横ばい
数字は記事投稿当時のものです。評価は筆者の主観です。

総評としては、長期では業績不安がある企業です。
ポートフォリオの主軸には起きづらい企業ですね。

一方、配当利回りが4.6%、優待利回りが3.8%と多少株価があがってしまっても利回りの高さでは魅力があります。

個人投資家ならリスクを知った上でなら、100株〜500株程度は保有してもいいでしょう。

【チャートは?割安?】「ヤマダHD」の今後の株価は?今は買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。


【買い】チャートは底で下値も限定的

この記事の執筆時点(22/5/6)では株価は391円。

信用買い残が多く上値が重くなる要因はありますが、総額1000億円の自社株買いの発表でモメンタム変わることにより、信用倍率の変化にも期待したいです。

売られすぎ感があるので、株価がさがっても200円〜300円あたりで下げ止まることが想定できるので下値が限定的ということから買いと判断しています。

配当+優待の総合利回りが8.4%と高いのも株価の下支えになる要因だと思っています。

※本記事は特定の金融商品の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。

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