こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は、コロナ銘柄として一世を風靡している、
「ラクス」の財務状況をチェックしていきたいと思います。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
「ラクス」は中小企業向けのクラウドシステムを提供するSaaS企業
「ラクス」の事業は主に「管理業務をサポートするWEBサービスの提供」を行っています。
売上の多くは「楽楽精算、楽楽販売、楽楽明細、メールディーラー、メール配信」といったクラウド事業から生み出されています。
他にはエンジニア派遣もやっていますね
WEBサービスの利用料収入がメインですが、他には人材派遣もやっていますね。
エンジニア育成も、メイン事業のクラウド事業とのシナジーが効きそうです。
ラクスの主な事業、収入源
- クラウド事業
経費精算や販売管理などの「バックオフィス業務」と、
お問い合わせ対応やマーケティングなどの「フロントオフィス業務」
を支援するクウドサービスを展開 - IT人材事業
Web、インフラ、機械学習を中心に、エンジニアを派遣。
時価総額は調査時点で「3785億円」ということで中型株ですね。
売上から見るとかなり時価総額が高い企業です。投資家の期待値の高さが伺えます。
今回は「ラクス」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
まずは配当利回りを見る
配当を期待する銘柄ではない。
バリバリの成長株ですね。
「ラクス」の配当利回りは0%台です。
この水準であれば無配でもよさそうですが、そこは微々たる金額でも配当を出すことで、株主還元意識と将来の高配当株への期待をもたせる狙いがあると思います。
今後しばらくは株価成長の期待値が大きい銘柄かと思いますが、
- 今後キャピタルゲインを狙ったり、
- 今後の配当利回りの伸びを期待できるか
チェックしていきましょう。
売上(上昇トレンドであるか?)
毎年30%ずつ成長!
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「ラクス」の売上は30%と上昇中!業績は絶好調です、しかし売上高としては150億あたりと大したことはないです。
投資家は「ラクス」に何を期待するのでしょうか?
売上高は700億円市場が視野に入っている
投資家の期待値は目先の所では700億円の市場でしょう。
ここは獲得の余地が高いとみられ、期待のため買われているとプラズマコイは見ています。
営業利益率(10%以上は欲しい)
20%を超える予想
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「ラクス」の営業利益率は10%を超え20%に届く勢い。
SaaS銘柄のメリットは営業利益率が高いところ。
20%台に乗せてきたのはある程度事業が軌道に乗っているということですね。
営業利益率が30%にまでなるとは予想しづらいですが、20%台は現実的かと思います。
EPS(一株当たり当期純利益)
伸びているがまだまだこれから
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「ラクス」のEPSは概ね上昇中。
しかしまだまだEPSは低いので、今後継続的に上昇できるかがポイントですね。
EPSが80円になるまでは、途中でコケる事がないようにしてほしいと思います。
自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は最低40%〜かをチェックしましょう。
70%は超えている。
「ラクス」の自己資本率は70%を超えており全く問題なしです。
自己資本のみで事業を成長させていこうという経営者のスタンスを感じます。
逆に言うと他人資本を必要としないビジネスモデルということですね。
配当金(高いほど良い)
一応は連続増配
「ラクス」の配当は連続で増配をしています。
2021年3月期も1.7円と増配予想ですね。
花王のように、毎年ジリジリと連続増配をしていくというスタンスに見えます。
今のうちから持っておけば10年後に配当金が凄いことになっているかもしれません。
配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は何気に上がってきました
「ラクス」の配当性向は何気に結構高いです。
既に配当性向は20%〜30%で、一気に利益が拡大しないと連続増配を維持することも難しいです。
配当金をそこまで求める銘柄ではないですが、
事実上は累進配当のような形になっているので、増配をできているかも業績を占う上での注目ポイントとなります。
営業活動によるキャッシュフロー
いい感じに黒字で成長中
「ラクス」の営業CFはプラスで概ね成長中です。
このまま営業CFが伸びていくかもしれませんし、
どこかで勝負に出る場合、一時的にマイナスになる時期もあるかもしれません。
事業の成長フェーズに合わせて最適化を毎年チェックをする必要がありそうです。
現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
現金は最低限を保有
次に見ていきたい項目は企業が保有する「現金など」です。
「ラクス」の現金などは20億くらいを目処に保有されています。
現状では多少業績が悪化しても耐えられるだけの現金はありますし、
この企業の場合、赤字になる心配はほぼ無いので、今後の投資に現金を振り分けていくことが予想できます。
現段階では現金保有額に不安はないと言って良いでしょう。
配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い能力はどうでしょうか?
徐々に増加。
2億円以上を配当金として出しますね
投資家としては基本的に、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。
配当を維持するためには、短期的に「利益が多少悪化しても配当を支払える現金」があればよいということになります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。
「ラクス」は利益に比べて結構な額を配当金が占めています(配当性向は30%くらい)
結構な割合を株主還元に当てています。
成長にそれほどの原資はいらないという強気の表れか、
増資など別の手で資金調達を行う経営戦略なのかもしれませんね。
【まとめ】ラクスは業績が急成長中の「SaaS企業」
中小企業の経理システムをWEB化します!
ラクスの財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ✕ | 0%台 |
売上高 | ◎ | 毎年30%成長 |
EPS(1株利益) | ▲ | 概ね上昇傾向 |
営業利益率 | ○ | 20%くらい |
自己資本比率 | ◎ | 70%台 |
1株配当 | ○ | 連続増配 |
配当性向 | ▲ | 30%くらいと そこそこ高い |
営業CF | ○ | 近年は安定的にプラス |
現金など | ◎ | 余裕あり |
総評としては、今後も成長が見込める優良企業だと思います。
グロース銘柄なので、一度買ったら売上成長がストップするその日まで持ち続けたい銘柄です。
「ラクス」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】大きな上昇トレンドは一服
この記事の執筆時点では株価は2,134円。
グロース銘柄で、直近の下げを調整とみて、再度上昇トレンドを作れるかがポイントです。
バリュエーションが高い銘柄なので、今から入るなら、今後の売上成長の維持にあるていど自信を持てる方がおすすめです。
※投資は自己責任でお願いします。
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