株式投資・金融知識

【営業利益率16%】「日本特殊陶業(5334)」はセラミック総合メーカー。将来性は?減配リスク高い?【配当利回り5.2%】

投資歴7年のプラズマコイです(^^)
SNS: PostPrim

今回は「日本特殊陶業」の業績・財務状況をチェックしていきたいと思います。

「日本特殊陶業」は自動車エンジンの点火装置「スパークプラグ」などを製造する企業です。
他には自動車の排気ガスをクリーンにするための「センサ」や、半導体用の「セラミックICパッケージ」などを製造しています。

特に「スパークプラグ」は消耗品のためエンジンを搭載した自動車がある限り需要が続く有望な製品と言えます。

プラズマコイ

営業利益率が常に10%を超えているところに注目です

この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?

「日本特殊陶業」はプラグ、センサ、セラミック部品を作る企業

自動車関連が利益のほとんどを占める

自動車関連の部品が中心の事業です。

「日本特殊陶業」の事業利益は主に「自動車関連の部品販売」から生み出されています。

代表的な製品は「スパークプラグ・グロープラグ」といったプラグ系です。
半導体不足で自動車が減産になっても、これらは消耗品のため安定的な需要が見込めますね。

米国のTESLA社など、EV車が最近は話題になってきていますが現在の主流はエンジン車です。

「日本特殊陶業」の見通しでは、2050年でもピーク(2030年と予想)の6割は従来のエンジン車(ICE)が残ると決算説明資料に記載がありました。
※欧州各国や日本政府などは2030~2050年の間に現在のエンジン車の新規販売を停止する見込みを立てていますが既存のエンジン車の需要が残るということですね。

「日本特殊陶業」は自動車関連の部品を中心とした総合セラミック会社。
自動車関連の消耗品で底堅い需要がある。
機械工具、半導体や医療機器などの部品も手掛ける。

国別では国内事業が2割ほどでメインは米国への販売となっています。

日本特殊陶業のセグメントは3つ

  1. 自動車関連
    スパークプラグ、グロープラグ、センサ
  2. セラミック
    自動車関連向け機械工具、半導体製造装置向け部品など
  3. 新規事業
    燃料電池事業など環境・モビリティ・医療・情報通信の分野の製品

時価総額は調査時点(3/17)で「3,975億円」ということで大型株ですね。
PERは6.6倍と一般的には割安です。

今回は「日本特殊陶業」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。
※プラズマコイの独自調査に基づく記事のため事実と異なる内容の場合があります。

「日本特殊陶業」のPER推移を見る


過去のPERから見ると割安に見えます。

この株の「割安度」の判断目安として過去のPER比較を行います。
過去のPERより低ければ割安になっている場合があります。

「日本特殊陶業」の調査時点のPERは5.3倍。
過去の推移をみると割安水準と見ていいと思います。

業績予想からみると配当利回りも5%を超えており魅力的な水準です。

ロシアウクライナ情勢など株式市場全体の地合いが悪く株価が下がっていますね。

「日本特殊陶業」の配当利回りをみる

利回りは概ね5%ほどですね

「日本特殊陶業」の配当利回りは直近予想では5%です。

過去の推移をみてみても配当利回りが高いことがわかります。
2021年はコロナショックによる営業赤字で大幅減配がありました。

景気敏感株で業績の変動が大きく、不人気の銘柄となっていますね。

「日本特殊陶業」の売上(上昇トレンドであるか?)

売上は右肩あがりです

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「日本特殊陶業」の売上は右肩あがりです。
コロナショックも増収で乗り越えてその後も高い需要で業績を伸ばしています。

特に2022年はスパークプラグの需要が旺盛で過去最高を達成見込みです。

「日本特殊陶業」の営業利益率(業種によるが10%以上目安)

営業利益率は常に10%を超えています

「売上-経費」の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えておきましょう。

業種や年度で異なりますが、日本全体の市場平均は7%ほどと言われています。
「日本特殊陶業」の営業利益率は10%を超えています。

ここ数年は営業利益率が悪化気味でしたが2022年は好業績が見込まれています。

営業利益率16%は製造業としてはかなり高い水準です。
製品が競合優位性を持っている証拠と言えます。

「日本特殊陶業」のEPS(一株当たり当期純利益)

EPSは上昇傾向です

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSはプラズマコイ的には「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。

「日本特殊陶業」の2022年のEPSは295円と過去最高です。
それまでもEPSは上昇傾向で業績が好調なことが伺えます。

「日本特殊陶業」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)

自己資本比率は減少気味。

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「日本特殊陶業」の自己資本比率は58%程度です。
有利子負債を増やしており自己資本比率が減少しています。

過去は自己資本比率70%の時もありましたね。

有利子負債は増やしていますが財務力はまだ余裕があります。

「日本特殊陶業」の配当金(上昇傾向か?)

配当金は連続増配です。

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「日本特殊陶業」は2021年に減配しました。
それまで連続増配でしたが、配当を維持する配当政策ではないようです。
業績連動で減配をする企業だということは留意しておきましょう。

2022年は業績が回復しています。
1株102円と配当は大きく増配予想を発表しています。

上期の決算説明資料より。このあと配当金は102円の増配を発表しています。

配当金は業績連動のようで、業績悪化時の減配リスクはありますね。

「日本特殊陶業」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)


配当性向は40%が目安です。

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※市場平均は30%くらいです。

「日本特殊陶業」の配当性向は40%が目安です。
公式サイトでは配当性向は30%以上と記載されていますね。

実績から見るに、配当性向が40%を超える場合は減配をする配当政策のようです。

逆に利益が出れば大幅な増配を実施する企業です。

「日本特殊陶業」の営業活動によるキャッシュフロー


営業CFは増加傾向です

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「日本特殊陶業」の営業CFは増加傾向です。
毎年順調に営業CFが増加していることがわかります。

業績は好調に推移していることが営業CFも見て取れますね。

「日本特殊陶業」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)


現金は増加しています。

基本的に保有する”現金など”は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。

しかしお金は「使ってこそ意味がある」もの。
貯めすぎは良くありません。

「日本特殊陶業」の現金は2021年終了時は1400億円程度です。

近年は現金を増加していますね。
特に2021年は有利子負債で400億円ほど現金を追加しています。

かなり現金を追加しており今後の事業への使い道に期待ですね。

「日本特殊陶業」の当期純利益は上昇中か?


2022年は過去最高。

「日本特殊陶業」の当期純利益は近年は横ばいか微増傾向でした。
2022年は過去最高予想ですね。

欧米でスパークプラグなど需要が旺盛のようです。

この企業は海外比率が8割なので国内の需要よりも、
海外の自動車産業の動向が事業へのインパクトを生みますね。

【まとめ】「日本特殊陶業」は高配当の自動車部品メーカー

プラズマコイ

高配当化をしていますが業績の安定感はありません

日本特殊陶業の財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り約5%
売上高過去最高
EPS(1株利益)過去最高
営業利益率16%
自己資本比率58%
1株配当業績連動
配当性向30%〜40%目安
営業CF増加傾向
現金など有利子負債で増加

総評としては、業績が絶好調の高配当株です。

配当金は業績連動なので、業績が一気に悪化すると減配をする企業です。
そのため減配リスクが高いことは覚えておきましょう。

それでも、スパーククプラグは自動車にとって消耗品で堅調な需要が見込めることから、業績が大崩れする可能性は低そうです。

「日本特殊陶業」の今後の株価は?買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。

プラズマコイ

【買い】過去最高益が予想されているので株価も上がれるはず

この記事の執筆時点では株価は1,947円。

今のこの価格帯がちょうど上にいくか下にいくかの分かれ目です。
しかし好業績なことを考えると上に向かっていけると考えています。

あとは相場全体のモメンタム次第でしょう。

相場さえ良ければ2018年の3,400円あたりを目指して上昇していけると思います。

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※本記事は金融商品の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。

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