プラズマコイです(^^)
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今回は「日本ピストンリング」の業績・財務状況をチェックしていきたいと思います。
「日本ピストンリング」は自動車エンジンの「ピストンリング」を製造する企業です。
売上構成比は「ピストンリング:50%」「バルブシート:20%」とこの2つの製品がほとんどを占めています。
今後は電気自動車に移行が進むなか、
自動車エンジン頼みからの事業転換が模索されています。
日本ピストンリング(6461)は自動車エンジンの部品会社?
— プラズマコイ@毎日ブログで日本株を分析? (@purazumakoi) March 20, 2022
配当利回りは5%を超えています?✔
自動車エンジン部品は電気自動車に移行が進むなか、衰退が懸念されています?
新興国など伸びる国はまだあるので、
収益をあげられているうちに次世代の産業への転換が求められる企業です?✔
足元の業績は回復で高配当化しています
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
- 「日本ピストンリング」は自動車エンジン部品を製造する会社
- 「日本ピストンリング」のPER推移を見る
- 「日本ピストンリング」の配当利回りをみる
- 「日本ピストンリング」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「日本ピストンリング」の営業利益率(業種によるが10%以上目安)
- 「日本ピストンリング」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「日本ピストンリング」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
- 「日本ピストンリング」の配当金(上昇傾向か?)
- 「日本ピストンリング」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「日本ピストンリング」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「日本ピストンリング」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「日本ピストンリング」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「日本ピストンリング」は高配当の自動車エンジン部品メーカー
- 「日本ピストンリング」の今後の株価は?買い時かを予想する
「日本ピストンリング」は自動車エンジン部品を製造する会社
自動車関連の部品が事業の9割を占めます
「日本ピストンリング」の事業利益は主に「ピストンリングの製造販売」から生み出されています。
車のエンジンに欠かせないピストンリングでは世界シェアトップ5の企業で、
足元の業績は回復傾向です。
自動車の半導体不足による減産は業績ダメージがありましたが、それよりも世界的トレンドである電気自動車(EV車)への転換で自動車エンジン需要がさがってくることが懸念されています。
こちらの記事によると世界的な自動車エンジンの需要は2030年がピークとされているのでしばらくは需要が増加、維持される見込みです。
その間に次世代のビジネス基盤を作ることが課題の企業ですね。
国別では国内事業が4割ほどでアジア諸国など外国にも販売しています。
日本ピストンリングのおもな4つのセグメント
- 自動車関連製品
ピストンリング、シリンダライナ、バルブシートインサート、カムシャフト、バルブロッカアーム - 舶用・その他の製品
舶用・産業用大形ピストンリング、シールリング、コンプレッサ部品、シュミットカップリング - 金属射出成形部品
MIMプロセス「メタモールド」 - 医療機器部品
歯科インプラントなど医療機器製品
時価総額は調査時点(3/17)で「110億円」ということで小型株ですね。
PERは5.3倍と一般的には割安です。
今回は「日本ピストンリング」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
※プラズマコイの独自調査に基づく記事のため事実と異なる内容の場合があります。
「日本ピストンリング」のPER推移を見る
過去のPERから見ると割安に見えます。
「日本ピストンリング」の調査時点のPERは5.3倍。
過去の推移をみると割安水準と見ていいと思います。
業績予想からみると配当利回りも5%を超えており魅力的な水準です。
ロシアウクライナ情勢など株式市場全体の地合いが悪く株価が下がっていますね。
「日本ピストンリング」の配当利回りをみる
利回りは概ね5%ほどですね
「日本ピストンリング」の配当利回りは直近予想では5%です。
過去の推移をみてみても配当利回りが高いことがわかります。
2021年はコロナショックによる営業赤字で大幅減配がありました。
景気敏感株で業績の変動が大きく、不人気の銘柄となっていますね。
「日本ピストンリング」の売上(上昇トレンドであるか?)
売上はここ2年は減少
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「日本ピストンリング」の売上は2019年をピークに減少傾向です。
コロナショックが2020年にあり、その後も半導体不足で自動車製造が思うように行かず業績は回復しきっていません。
逆に言うと2023年以降の回復余地はあると言えます。
「日本ピストンリング」の営業利益率(業種によるが10%以上目安)
営業利益率は5、6%です
業種や年度で異なりますが、日本全体の市場平均は7%ほどと言われています。
「日本ピストンリング」の営業利益率は6%前後です。
営業利益率は年によって大きく上下しますね。
好調時は良いですが業績が悪化すると利益率が低くなり業績に与えるインパクトも大きいのが特徴です。
「日本ピストンリング」のEPS(一株当たり当期純利益)
EPSは200円ほどです
EPSはプラズマコイ的には「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「日本ピストンリング」の2022年のEPSは246円とプラ転予想です。
EPSとしては200円を超えており高い水準ですね。
2020、2021年の不調から回復していることがわかります。
「日本ピストンリング」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は45%ほどです。
「日本ピストンリング」の自己資本比率は46%程度です。
有利子負債もありますが自己資本比率は45%以上を維持しています。
一旦は問題のない水準ですね。
財務的にはOKです。
「日本ピストンリング」の配当金(上昇傾向か?)
配当金は連続増配です。
「日本ピストンリング」は2021年に大きく減配しました。
営業赤字なので致し方ないでしょう。
2022年は業績が回復していますが、1株70円と配当は大きくもどしてきました。
コロナショックほどの大ダメージがなければ、
安定的に利益をだしてきている企業という点は評価してもよさそうです。
「日本ピストンリング」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は20%〜40%が目安です。
「日本ピストンリング」の配当性向は20%〜40%が目安です。
配当性向としては市場平均ですね。
2020年年も営業赤字であっても配当をだしたのは株主還元意識の高さを示していると言っていいでしょう。
平常時であれば配当性向が低めでありながら高い配当利回りを誇る優良銘柄と見ることもできます。
「日本ピストンリング」の営業活動によるキャッシュフロー
営業CFは減少傾向です
「日本ピストンリング」の営業CFはプラスですが減少傾向。
ここ2年の営業CFは減収になっています。
現金を稼ぐちからが弱まっていることがわかります。
2022年以降で巻き返せるかが注目です。
「日本ピストンリング」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
現金は40億ほどを維持。
「日本ピストンリング」の現金は2021年終了時は47億円程度です。
現金は概ね40億円〜50億円の間を意識しているように見えます。
事業資金としてこのくらいが目安ということでしょう。
過去と比べると最近は横ばいか減少傾向に見えます。
「日本ピストンリング」の当期純利益は上昇中か?
最近は減少傾向が見られます。
「日本ピストンリング」の当期純利益は2020、2021年と不調でしたね。
2022年は持ち直していますが、2010年代のレベルに利益が戻ってくるかは未知数です。
ポジティブ材料としては「新興国向けの車の需要が高くなる可能性」でしょう。
ネガティブ材料としては「原価の高騰」自動車の半導体不足」「国際情勢」があげられます。
【まとめ】「日本ピストンリング」は高配当の自動車エンジン部品メーカー
高配当化をしていますが業績の安定感はありません
日本ピストンリングの財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ◎ | 約5% |
売上高 | ▲ | 復活途上 |
EPS(1株利益) | ◯ | 270円 |
営業利益率 | ▲ | 6%前後 安定しない |
自己資本比率 | ▲ | 46% |
1株配当 | ▲ | 業績次第 |
配当性向 | ▲ | 30%〜40%目安 |
営業CF | ▲ | 下落傾向 |
現金など | ▲ | 横ばいか下落傾向 |
総評としては、安定感はないですが業績回復期待は持てる高配当株です。
PERが低く、良い決算を出さないと注目度があがらず株価も上がらないとは思います。
地合いが良くなれば5%の利回りなのである程度は買われる可能性はあります。
投資判断としては「今後の業績回復期待」次第でしょう。
個人的には自動車エンジン関連の実需はもどってくると思いますが、
投資マネーは入りづらいでしょう。
脱自動車エンジンの事業が軌道にのってこれば面白い銘柄に化ける可能性はあります。
現時点では常に高配当株として据え置かれやすい銘柄だと思います。
「日本ピストンリング」の今後の株価は?買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】魅力はありますが安心感は乏しいですね。
この記事の執筆時点では株価は1,314円。
配当利回り5%は魅力的ですが「高配当の罠銘柄」である可能性も考えたい配当利回り水準です。
チャートとしては踊り場でトレンドの方向性が定まってないですね。
モメンタムが良くなれば、配当利回り4%の1750円あたりはいけるかもしれません。
現時点での配当利回り5%は魅力的なので少し冒険的な要素を許容できる人は高配当株としてリストアップしても良いでしょう。
※本記事は金融商品の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。
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