こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は、高配当株として人気の、
「稲畑産業」の財務状況をチェックしていきたいと思います。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
「稲畑産業」は「住友化学グループ」の専門商社



「稲畑産業」の事業は「住友化学グループの専門商社」を行っています。
電子材料・住宅設備関連・化学品・合成樹脂等を取り扱っています。
合成樹脂の事業が安定的に進捗していますが、
近年は情報電子の事業が伸びています。
デジタル分野が伸びていますね
稲畑産業の主な事業、収入源
- 情報電子
液晶・有機ELディスプレイや、プリンタ関連の各種材料、半導体の材料 - 合成樹脂
生活用品や建材・土木向けの合成樹脂、自動車の材料になる樹脂コンパウンドなど - 化学品
石油化学関連産業に対する原料・中間物の販売。
工業品原料用途から車両、住環境用途に至るまで幅広く展開。 - 生活産業
医農薬、防虫・殺虫剤や芳香・消臭剤などの原料と、水産・農産物を取り扱っています。
時価総額は調査時点で「1061億円」ということで小型株ですね。
今回は「稲畑産業」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。



まずは配当利回りを見る



近年の利回りは魅力的
「稲畑産業」の配当利回りは3〜4%台です。
この水準であれば高配当銘柄として注目すべき銘柄です!
商社ということで単年のアップダウンはあれど、数年単位でみれば業績も概ね安心感があります。
株主優待もあり、100株を買っておいて”さがってきたら買い増し”といったスタンスで保有できる優良企業です。
株主優待
稲畑産業はオリジナルQUOカードの株主優待があるので、総合利回りがあがりますね。
対象株数 | 100株以上 200株未満 | 200株以上 300株未満 | 300株以上 |
---|---|---|---|
6カ月未満 | 500円分 | 500円分 | 500円分 |
6カ月以上3年未満 | 1,000円分 | 2,000円分 | 3,000円分 |
3年以上 | 2,000円分 | 3,000円分 | 5,000円分 |
とりあえず100株を3年間ガチホですね!
配当利回りが高いので株価の上昇は限定的と予想されますが、
- キャピタルゲインを狙ったり、
- 今後の配当利回りの伸びを期待できるか
チェックしていきましょう。
売上(上昇トレンドであるか?)



6000億円くらいが1つの目安
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「稲畑産業」の売上は上昇中でしたが、近年は少しブレーキ。
2021年3月期も5500億円は超えてくるかなと思いますが減収予想という部分は弱気ですね。
営業利益率(10%以上は欲しい)



2%をくらいで低い
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「稲畑産業」の営業利益率は2%くらいと低いですね。
原料の商社というところから、原価率が非常に高いビジネスと言う事がわかります。
つまり薄利多売なビジネスモデルってことですね。
しかし地味にですが営業利益率は向上しており、改善努力はされているように見えます。
EPS(一株当たり当期純利益)



割と増加傾向
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「稲畑産業」のEPSは100円を超えており、直近は減少傾向ですが、ここ10年でみると結構あがってきました。
当期純利益が伸びており、EPSが右肩あがりなのは非常に好感が持てます。
売上が横ばいや減少傾向でも利益を残せるような努力が見られますね。
自己資本比率:高いほど良い(最低40%)



自己資本比率は最低40%〜かをチェックしましょう。
40%は超えている。
「稲畑産業」の自己資本率は40%を超えており上昇中です。
近年の自己資本比率は上昇傾向にあり、もうすぐ50%に届くかという水準まで上がってきています。
借入金も順調に減少していて、健全に経営できているということがわかります。
配当金(高いほど良い)



増配に次ぐ増配!
「稲畑産業」の配当は連続で増配をしています。
近年配当性向を大幅に上げてきた結果、1株配当も大幅にアップしています。



2021年3月期の予想でも63円と増配見込みです。
特にここ数年の増配ペースはすごいですね。今後はどこまで配当を伸ばし、維持できるかがポイントになってきますね。
配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)



配当性向は35%を目安で
累進配当を宣言しました
「稲畑産業」の配当性向は30〜35%と宣言をされています。
何より素敵なのは「累進配当の宣言ですね」
本当に減配しないかどうかは業績次第ですが、
減配をしないということを宣言してくれる企業は、高配当株の銘柄として非常に魅力的ですし、
長期保有の後押しになります。
「稲畑産業」は株主優待も長期保有にて旨味が増してきますので、その観点からも好感が持てます。
株主還元の意識が高い企業ですね。
営業活動によるキャッシュフロー



いい感じに黒字
「稲畑産業」の営業CFは概ね毎年黒字です。
特に近年は、安定的に現金を稼げているので、この調子でがんばってほしいですね。
とりあえず営業CFは毎年100億円くらいあれば良いかなと思います。
現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)



現金は十分貯まっている
次に見ていきたい項目は企業が保有する「現金など」です。
「稲畑産業」の現金などはどんどん積み上がっています。
2019年、2020年は大きめの借金返済があったので現金は減少していますが、それを出来るくらい余力があるということですね。
今後、再び利益を積み上げていってくれるものと思います。
配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)



今の財務状況での配当金の支払い能力はどうでしょうか?
徐々に増加。
30億円以上は見ておきたい
投資家としては基本的に、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。
配当を維持するためには、短期的に「利益が多少悪化しても配当を支払える現金」があればよいということになります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。
今の資産状況や配当政策をみると、減配リスクはかなり低いですね。
利益を毎年100億円くらい出してくれればOKですね
【まとめ】稲畑産業は安定業績の「商社」
堅調な業績だが、財務基盤はまだまだ整備が必要
稲畑産業の財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ◎ | 3%台だが優待がある |
売上高 | ▲ | 減少傾向 |
EPS(1株利益) | ○ | 170円くらいでまぁまぁ |
営業利益率 | △ | 2%くらい |
自己資本比率 | ○ | 40%台だが上昇中 |
1株配当 | ◎ | 連続増配 累進配当 |
配当性向 | ○ | 35%まで目安 |
営業CF | ○ | 近年は安定的にプラス |
現金など | ◎ | 余裕あり |
総評としては、高配当で業績も良い優良企業だと思います。
累進配当の宣言や、株主優待が魅力で、長期保有の銘柄ですね。
「稲畑産業」の今後の株価は?今は買い時かを予想する



最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【買い】トレンドは上昇中
この記事の執筆時点では株価は1,676円。
結構株価はあがってしまっていますが、累進配当の宣言が大きいので、ここは買いでよいかと思います。
チャート的にも、もう1段階あがってもおかしくないですね。
※投資は自己責任でお願いします。
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