プラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は業績好調の「テイ・エステック」の財務分析をしていきます。
「自動車のシート」を作っているメーカーです。
ホンダ系列で本田技研工業(7267)の持分法適用会社で、ホンダへの売上が9割を占めます。
テイ・エステック (7313)は高配当で割安の銘柄です。
— プラズマコイ@財務分析が好き? (@purazumakoi) September 3, 2021
自動車系のバリュー株ですが「自動車のシート」を作っているのでEVの時代がきても自動車の需要がある限りダメージはなさそうです?
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
まだ業績は回復しきっていない。
- 「テイ・エステック」は主に「自動車のシート」を作るメーカー
- 「テイ・エステック」の配当利回りを見る
- 「テイ・エステック」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「テイ・エステック」の営業利益率(10%以上は欲しい)
- 「テイ・エステック」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「テイ・エステック」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
- 「テイ・エステック」の配当金(高いほど良い)
- 「テイ・エステック」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「テイ・エステック」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「テイ・エステック」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「テイ・エステック」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
- 「テイ・エステック」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「テイ・エステック」は「10年連続増配」で「割安株」な自動車シートメーカー
- 【チャートは?割安?】「テイ・エステック」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
「テイ・エステック」は主に「自動車のシート」を作るメーカー
自動車の生産台数が「自動車シートの受注」にも関連
「テイ・エステック」の事業利益はおもに「四輪事業」から生み出されています。
四輪=自動車のシートですね。昨今は半導体不足により自動車の減産気味です。
自動車のシートも、自動車自体が生産できなければ不要なのでその分減産となりますね。
自動車産業の景気に強く影響されていて、特に米国のダメージが大きいのが分かります。
もっとも、米国での業績はコロナ前から悪化気味でしたので、米国の収益は簡単に改善してこないかと思います。
一方、中国市場は好調ですね。
利益構造としては中国の依存度が高い状態となっています。
テイ・エステックの国別セグメントは4つ
- 米州
- 中国
- 日本
- アジア・欧州
時価総額は調査時点で「2045億円」ということで中型株ですね。
PERは8.78倍と割安の水準です。
今回は「テイ・エステック」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
「テイ・エステック」の配当利回りを見る
配当利回りは過去最高の水準
「テイ・エステック」の配当利回りは3.5%です。
配当利回りはぐんぐん上がってきて高配当と呼んでも良い水準になりました。
完全に成熟産業ですね。時価総額も高く、株価は伸びづらい銘柄といえるでしょう。
配当狙いで落ち着いて持てる銘柄かが選定基準になりそうです。
株主優待は「QUOカード」や食品ギフトと交換できる優待ポイント
テイ・エステックの株主優待は「QUOカード」や食品ギフトと交換できる優待ポイントです。
100株だと優待利回りは0.3%ほどです。
対象株数 | 1年未満 | 1年以上3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|
100株以上200株未満 | QUOカード 500円 | QUOカード 1000円 | QUOカード 1500円 |
200株以上600株未満 | 3,000pt | 4,000pt | 5,000pt |
600株以上1,000株未満 | 6,000pt | 8,000pt | 10,000pt |
1,000株以上 | 12,000pt | 15,000pt | 18,000pt |
今後は株価成長、配当金の増加などで
- キャピタルゲインを狙えるか?
- 配当の伸びを期待できるか?
チェックしていきましょう。
「テイ・エステック」の売上(上昇トレンドであるか?)
売上は毎年少しずつ成長
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「テイ・エステック」の売上は減少傾向にあります。
2019年度に既に業績が悪化していることから、全体的に業績が衰退していると推察できます。
2022年は4000億に戻してくるというガイダンスですがQ1の進捗率からは怪しいところです。
「テイ・エステック」の営業利益率(10%以上は欲しい)
営業利益率は10%を目指す
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「テイ・エステック」の営業利益率は10%ほど。
いまの業績では8%ぐらいがやっとですので営業利益率10%を達成できれば十分合格といえるでしょう。
果たして業績予想通りの営業利益率を達成できるのでしょうか。
「テイ・エステック」のEPS(一株当たり当期純利益)
EPSは高い水準
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「テイ・エステック」のEPSは150円を突破。200円を目指して上昇中です。
ここ5年で見るとEPSはレンジ内に収まっています。
いまぐらいの水準を維持できればOKだと思います。
しかし2022年のEPSが悪いと企業的に衰退産業と判断されるので今年は重要な決算になると思います。
「テイ・エステック」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は70%を超えている
「テイ・エステック」の自己資本比率は70%程度です。
無借金経営で今までの積み重ねが効いています。
資産は十分つみあがっているので財務力としては安心できます。
財務的にも健全な企業ですね。
2021年にかなりマイナスになったので今後の動向は注目です。
「テイ・エステック」の配当金(高いほど良い)
連続増配の銘柄です。
「テイ・エステック」は10年連続増配の銘柄です。
増配力は一級品ですね。毎年増配してくれるのはかなり魅力的です。
2022年度も1株54円とさらに9円も増配の見込みです。
この業績で9円の増配とは、いよいよ株主還元を高めてきているように思います。
今後も増配出来る可能性を考えると高配当株としては有望かもしれません。
「テイ・エステック」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は30%で設定
「テイ・エステック」の配当性向は30%目安です。
過去の水準では10%代と低かったですが、連続増配を行っている過程で配当性向も高くなってきました。
しかしそれでも配当性向は30%ほどとまだまだ余力があります。
今後も増配が期待できます。
「テイ・エステック」の営業活動によるキャッシュフロー
近年は営業CFは減少気味
「テイ・エステック」の営業CFは減少傾向です。
これはネガティブ材料ですね。営業CFの回復は急務です。
しかし悪化したとは言え250億もの営業CFがあり、フリーCFも130億ほどあるので、営業CFがさがったからと言っても現金の収支はプラスです。
「テイ・エステック」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
現金は増え続けています
「テイ・エステック」の現金は増加傾向です。
毎年のように現金がつみあがっていて、現金が1530億とキャッシュリッチな企業です。
PBRも0.73倍とかなり割安ですね。
有り余る現金があるからこそ、配当性向も年々あげられています。
企業体力は十分ですね。
「テイ・エステック」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?
60億円くらいが配当総額のターゲット
「テイ・エステック」の配当金は年々増配しています。次は60億を超えてきそうですね。
毎年増配をしており、配当総額の支払いも増えています。
しかし営業CFも出ており、後述しますが利益も十分でています。
さらには現金も十分なので減配リスクは少ないでしょう。
今後も増配を続けられる企業ですね。
「テイ・エステック」の当期純利益は上昇中か?
当期純利益は最高益を目指して増加中
「テイ・エステック」の当期純利益は200億円程度
2022年のガイダンスは230億円と過去最高には届かずとも復活を意識付けるには十分な金額です。
ここが達成できれば株価としてもプラスに動くでしょう。
懸念は半導体不足やパンデミックですね。市況は不安定ですがワクチン接種が進めば業績が上向いてくることもありえます。
【まとめ】「テイ・エステック」は「10年連続増配」で「割安株」な自動車シートメーカー
割安度はかなり高い
テイ・エステックの財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ◯ | 3.5%台 |
売上高 | △ | 減少 |
営業利益率 | ▲ | 10%未満 |
EPS(1株利益) | ◯ | 100円超で安定 |
自己資本比率 | ◯ | 70% |
1株配当 | ◯ | 連続増配 |
配当性向 | ◯ | 30%目安 |
営業キャッシュフロー | ▲ | 減少 |
現金など | ◎ | キャッシュリッチ |
総評としては、高配当バリュー株です。
業績の成長期待は弱いと思いますが、自動車の需要がある限り自動車の需要もありつづけると思います。
高配当+優待利回りで4%を狙える期待の銘柄だと思います。
【チャートは?割安?】「テイ・エステック」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】株価は冴えない
この記事の執筆時点(21/09/3)では株価は1526円。
株価の上昇は見込みづらいですが、配当が高く増配も期待できるのでここが買い材料になります。
決算次第で株価は1段階下げる可能性もありますがこの水準なら割安です。
長期保有の銘柄として買っても良いかと思います。
※投資は自己責任でお願いします。
株を毎月コツコツ買っていくなら「SBIネオモバイル証券」がおすすめ
テイ・エステックは魅力的ですが、まとまった投資資金がない場合は1株から買える「SBIネオモバイル証券」がおすすめです。
テイ・エステック自体の1単元(100株)を買おうとするとまとまった金額が必要になります。
そういった場合は「SBIネオモバイル証券」で少しずつ買っていくのもおすすめです。
【分析ツール】個別株の分析をしたい方におすすめの記事
この記事をご覧のかたで、個別株の分析に興味がある方におすすめのツールがあります。
マネックス証券の「銘柄スカウター」を使った株の分析方法を解説しています。
#PR マネックス証券なら「企業の分析」が簡単にできる
上の記事でも解説していますが、プラズマコイが分析用に使っているツールは
マネックス証券の「銘柄スカウター」です。
以下が気に入ってるところです。
- 企業の業務内容・サービスの概要がわかる
- 企業がどんな事業セグメントを持っているかがわかる
- 直近の決算短信などのIR情報にすぐにアクセスできる
- 各年度ごとや四半期ごとの業績推移が見やすい
銘柄スカウターはマネックス証券の口座を持つことで使えます。
そして口座開設は無料。無料なのでノーリスクです。
口座開設がまだの方はとりあえず開設しておいても損はないので開設しましょう。
この記事が為になったと思ったら応援クリックをお願いします(^^)↓
本ブログは株式投資から経済を学ぶブログです。応援クリックをお願いします!
関連コンテンツです。
10倍になる株候補を発掘しました。
高成長を続ける日本株を集めました。
地味であまり話題にならない高配当株をピックアップしました。
営業利益が高く、業績も好調な「プレスリリース」が集まる企業です。
こちらは堅調さがある企業ですね。