株式投資・金融知識

【高配当】「テイ・エステック (7313)」は自動車のシートを作る会社。株価は?今は買いなのか?

プラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)

今回は業績好調の「テイ・エステック」の財務分析をしていきます。
「自動車のシート」を作っているメーカーです。

ホンダ系列で本田技研工業(7267)の持分法適用会社で、ホンダへの売上が9割を占めます。

この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?

プラズマコイ

まだ業績は回復しきっていない。

「テイ・エステック」は主に「自動車のシート」を作るメーカー

プラズマコイ

自動車の生産台数が「自動車シートの受注」にも関連

「テイ・エステック」の事業利益はおもに「四輪事業」から生み出されています。
四輪=自動車のシートですね。昨今は半導体不足により自動車の減産気味です。

自動車のシートも、自動車自体が生産できなければ不要なのでその分減産となりますね。

自動車産業の景気に強く影響されていて、特に米国のダメージが大きいのが分かります。
もっとも、米国での業績はコロナ前から悪化気味でしたので、米国の収益は簡単に改善してこないかと思います。

一方、中国市場は好調ですね。

「テイ・エステック」は「自動車シート」のメーカー。
ホンダ系で、自動車の生産台数に業績が直結する。

利益構造としては中国の依存度が高い状態となっています。

テイ・エステックの国別セグメントは4つ

  1. 米州
  2. 中国
  3. 日本
  4. アジア・欧州

時価総額は調査時点で「2045億円」ということで中型株ですね。
PERは8.78倍と割安の水準です。

今回は「テイ・エステック」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。

「テイ・エステック」の配当利回りを見る

プラズマコイ

配当利回りは過去最高の水準

「テイ・エステック」の配当利回りは3.5%です。
配当利回りはぐんぐん上がってきて高配当と呼んでも良い水準になりました。

完全に成熟産業ですね。時価総額も高く、株価は伸びづらい銘柄といえるでしょう。
配当狙いで落ち着いて持てる銘柄かが選定基準になりそうです。

株主優待は「QUOカード」や食品ギフトと交換できる優待ポイント

テイ・エステックの株主優待は「QUOカード」や食品ギフトと交換できる優待ポイントです。
100株だと優待利回りは0.3%ほどです。

対象株数1年未満1年以上3年未満3年以上
100株以上200株未満QUOカード
500円
QUOカード
1000円
QUOカード
1500円
200株以上600株未満3,000pt4,000pt5,000pt
600株以上1,000株未満6,000pt8,000pt10,000pt
1,000株以上12,000pt15,000pt18,000pt

今後は株価成長、配当金の増加などで

  • キャピタルゲインを狙えるか?
  • 配当の伸びを期待できるか?

チェックしていきましょう。

「テイ・エステック」の売上(上昇トレンドであるか?)

プラズマコイ

売上は毎年少しずつ成長

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「テイ・エステック」の売上は減少傾向にあります。
2019年度に既に業績が悪化していることから、全体的に業績が衰退していると推察できます。

2022年は4000億に戻してくるというガイダンスですがQ1の進捗率からは怪しいところです。

「テイ・エステック」の営業利益率(10%以上は欲しい)

プラズマコイ

営業利益率は10%を目指す

「売上-経費」の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えておきましょう。

業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「テイ・エステック」の営業利益率は10%ほど。

いまの業績では8%ぐらいがやっとですので営業利益率10%を達成できれば十分合格といえるでしょう。

果たして業績予想通りの営業利益率を達成できるのでしょうか。

「テイ・エステック」のEPS(一株当たり当期純利益)

プラズマコイ

EPSは高い水準

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「テイ・エステック」のEPSは150円を突破。200円を目指して上昇中です。

ここ5年で見るとEPSはレンジ内に収まっています。
いまぐらいの水準を維持できればOKだと思います。

しかし2022年のEPSが悪いと企業的に衰退産業と判断されるので今年は重要な決算になると思います。

「テイ・エステック」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)

プラズマコイ

自己資本比率は70%を超えている

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「テイ・エステック」の自己資本比率は70%程度です。
無借金経営で今までの積み重ねが効いています。

資産は十分つみあがっているので財務力としては安心できます。

財務的にも健全な企業ですね。
2021年にかなりマイナスになったので今後の動向は注目です。

「テイ・エステック」の配当金(高いほど良い)

プラズマコイ

連続増配の銘柄です。

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「テイ・エステック」は10年連続増配の銘柄です。
増配力は一級品ですね。毎年増配してくれるのはかなり魅力的です。

2022年度も1株54円とさらに9円も増配の見込みです。
この業績で9円の増配とは、いよいよ株主還元を高めてきているように思います。

今後も増配出来る可能性を考えると高配当株としては有望かもしれません。

「テイ・エステック」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)

プラズマコイ

配当性向は30%で設定

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※市場平均は30%くらいです。

「テイ・エステック」の配当性向は30%目安です。
過去の水準では10%代と低かったですが、連続増配を行っている過程で配当性向も高くなってきました。

しかしそれでも配当性向は30%ほどとまだまだ余力があります。
今後も増配が期待できます。

「テイ・エステック」の営業活動によるキャッシュフロー

プラズマコイ

近年は営業CFは減少気味

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「テイ・エステック」の営業CFは減少傾向です。
これはネガティブ材料ですね。営業CFの回復は急務です。

しかし悪化したとは言え250億もの営業CFがあり、フリーCFも130億ほどあるので、営業CFがさがったからと言っても現金の収支はプラスです。

「テイ・エステック」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性) 

プラズマコイ

現金は増え続けています

基本的に保有する”現金など”は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。

しかしお金は「使ってこそ意味がある」ので貯めすぎは良くありません。

「テイ・エステック」の現金は増加傾向です。
毎年のように現金がつみあがっていて、現金が1530億とキャッシュリッチな企業です。
PBRも0.73倍とかなり割安ですね。

有り余る現金があるからこそ、配当性向も年々あげられています。

企業体力は十分ですね。

「テイ・エステック」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)

今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?

プラズマコイ

60億円くらいが配当総額のターゲット

投資家としては、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。

業績が悪化しても配当の支払いが負担にならなければ減配のリスクは下がります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。

「テイ・エステック」の配当金は年々増配しています。次は60億を超えてきそうですね。
毎年増配をしており、配当総額の支払いも増えています。

しかし営業CFも出ており、後述しますが利益も十分でています。
さらには現金も十分なので減配リスクは少ないでしょう。

今後も増配を続けられる企業ですね。

「テイ・エステック」の当期純利益は上昇中か?

プラズマコイ

当期純利益は最高益を目指して増加中

「テイ・エステック」の当期純利益は200億円程度
2022年のガイダンスは230億円と過去最高には届かずとも復活を意識付けるには十分な金額です。

ここが達成できれば株価としてもプラスに動くでしょう。

懸念は半導体不足やパンデミックですね。市況は不安定ですがワクチン接種が進めば業績が上向いてくることもありえます。

【まとめ】「テイ・エステック」は「10年連続増配」で「割安株」な自動車シートメーカー

プラズマコイ

割安度はかなり高い

テイ・エステックの財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り3.5%台
売上高減少
営業利益率10%未満
EPS(1株利益)100円超で安定
自己資本比率70%
1株配当連続増配
配当性向30%目安
営業キャッシュフロー減少
現金などキャッシュリッチ
数字は記事投稿当時のものです。評価は筆者の主観です。

総評としては、高配当バリュー株です。
業績の成長期待は弱いと思いますが、自動車の需要がある限り自動車の需要もありつづけると思います。

高配当+優待利回りで4%を狙える期待の銘柄だと思います。

【チャートは?割安?】「テイ・エステック」の今後の株価は?今は買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。

プラズマコイ

【中立】株価は冴えない

この記事の執筆時点(21/09/3)では株価は1526円。

株価の上昇は見込みづらいですが、配当が高く増配も期待できるのでここが買い材料になります。

決算次第で株価は1段階下げる可能性もありますがこの水準なら割安です。
長期保有の銘柄として買っても良いかと思います。

※投資は自己責任でお願いします。

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