こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は倉庫事業、不動産事業で多額の資産を持つバリュー株「安田倉庫」の財務分析をしていきます。
下記の書籍では今後はEC化が進むことなどを理由に「倉庫事業が熱い」ため、最高益が狙える銘柄として紹介されていました。
PBRが0.36倍(2021/7/1時点)ということで
時価総額の288億円より、所持している不動産の時価のほうが高いと上記書籍では紹介されていました。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
最も注目するバリュー株の1つです。
- 「安田倉庫」はIT関連サービスを展開。近年はDX事業に注力
- チェックは「IR BANK」で行う
- 「安田倉庫」の配当利回りを見る
- 「安田倉庫」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「安田倉庫」の営業利益率(10%以上は欲しい)
- 「安田倉庫」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「安田倉庫」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
- 「安田倉庫」の配当金(高いほど良い)
- 「安田倉庫」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「安田倉庫」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「安田倉庫」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「安田倉庫」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
- 「安田倉庫」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「安田倉庫」は不動産賃料で安定収入を得ながら倉庫事業で成長を目指す!
- 「安田倉庫」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
「安田倉庫」はIT関連サービスを展開。近年はDX事業に注力
不動産事業で安定収益を稼ぎつつ
物流事業で事業成長を目指す!
「安田倉庫」の事業利益は、おもに「不動産賃貸と物流事業」で生み出されています。
近年はテレワークの推進により、不動産事業は悪化していますが、物流事業は成長産業の仲間入りをして、セグメント間で補えています。
「安田倉庫」は東京と横浜のビジネス街という好立地な場所に不動産を所持しており、ここが安定収入として収入の下支えが見込めます。
プラズマコイは最近ストックビジネスを持つ企業に注目しています。
安田倉庫は物流事業意外に、不動産での収入があるのが1つの注目ポイントだと思っています。
安田倉庫のセグメントは主に4つ
- 物流事業(利益の6割を占める)
倉庫保管、物流、メディカル物流、ITキッティング - 不動産事業(利益の4割を占める)
東京、横浜に不動産開発、不動産賃貸、ビルメンテンス事業を展開
時価総額は調査時点で「288億円」ということで小型株ですね。
PERは10倍と比較てき割安です。
今回は「安田倉庫」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
「安田倉庫」の配当利回りを見る
2.5%くらいだが近年上昇している
「安田倉庫」の配当利回りは2%台。あまり高くはないですね。
2019年から2%を超えてきており、上昇傾向です。
理由は配当金が増えているのですが、株価があまりあがっていないためです。
業績、配当金が伸びているのに割安で放置されていると言えます。
株主優待はおこめ券
対象株数 | 優待品 |
---|---|
100株 | 2kg相当 |
1000株 | 5kg相当 |
5000株 | 10kg相当 |
今後は株価成長、配当金の増加などで
- 今後キャピタルゲインを狙えるか?
- 今後の配当の伸びを期待できるか?
チェックしていきましょう。
「安田倉庫」の売上(上昇トレンドであるか?)
2022年は高い成長を見込んでいる
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「安田倉庫」の売上は、少しずつ上昇トレンド。
そして2022年は約8%の上昇と強気の会社予想です。
強気の理由は決算短信から見つけることができました。
新規施設の通期稼働や倉庫・輸配送ネットワークの拡充など事業基盤の強化により営業収益は51,500百万円(前期比7.9%増)を見込む
2021年3月期 決算短信より
「安田倉庫」の営業利益率(10%以上は欲しい)
営業利益率は低くなる想定
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「安田倉庫」の営業利益率は平常時は6%くらいと、低い水準です。
売上とは一転してして営業利益率は減少傾向です。
こちらの理由も決算短信に記載されていました。投資や経費が増大しているためですね。
物流施設の拡充や既存施設の修繕、経営インフラの強化に伴う営業費用の増加などにより〜〜
2021年3月期 決算短信より
営業利益率が低い理由は具体的に明記はされていませんが、
このレベルであれば毎年あってもおかしくないので、この記述からは今後の営業利益率が向上していくかは不明です。
しかし売上が伸びているので、どちらかというと投資が先行しているだけで問題ないと見てよいかと思います。
「安田倉庫」のEPS(一株当たり当期純利益)
EPSも減少傾向。
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「安田倉庫」のEPSは100円をつけてから減少中。少し減少していますね。
理由は当期純利益が落ちているためです。
自社株買いは毎年行っているので今後どこかでEPSも上昇してきそうです。
EPSも営業利益率と同様に今は我慢の時かと思います。
・・・とは言ってもそれほど悲観的になるほど下がってもいませんが。
「安田倉庫」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は問題のない水準
「安田倉庫」の自己資本比率は50%を超えています。
2021年に有利子負債が増えたのでその分自己資本比率もさがりましたね。
有利子負債増えているところからも事業投資の意欲が旺盛なことが読み取れます。
見れば見るほど、安田倉庫は熱い銘柄な気がしてきました。
「安田倉庫」の配当金(高いほど良い)
長い配当維持から近年は増配!
「安田倉庫」の一株配当は長らく14円でしたが、最近は連続増配です。
さらに2022年度は配当維持で1株配当は24円の予定です。
2022年の当期純利益が前年並の水準と予想なため、配当金も維持の予想ですね。
配当金はどちらかというと今後も伸びてきそうです。
悪くても配当維持はしれくれそうな業績推移です。
「安田倉庫」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
20%〜25%と低め
「安田倉庫」の配当性向は推移をみると概ね20%〜25%と低めが意識されています。
明らかに増配余力があると思います。
今は投資のフェーズということで投資が花開く2,3年後には配当性向と配当金が伸びていると思います(希望も込めて)
「安田倉庫」の営業活動によるキャッシュフロー
安定的にプラス
「安田倉庫」の営業CFは安定してプラスです。
まず不動産賃料というストックビジネスがあるのが心強いですね。
不動産があるだけで営業CFが赤字になる可能性は非常に少ないです。
また、倉庫、物流事業もインフラの事業なので安定してキャッシュを創出しやすい事業と言えます。
営業CFは今後も心配はなさそうです。
「安田倉庫」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
現金は積み上がっている
「安田倉庫」の現金は増加中!
20年、21年はと有利子負債を追加で借り入れていますね。
つまり、利益が積み上がっているわけではなく
実際の所は借り入れによって現金が積み上がっていることがわかります。
20年、21年の2年は特に投資が盛んで、事業成長に向けた準備を着々とすすめています。
現金の増加と合わせて、有利子負債の動向にも注目していきたいです。
「安田倉庫」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?
7億くらいの配当総額がターゲット
投資家としては、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。
配当を維持するためには「短期的に利益が多少悪化しても配当を支払える現金」があればよいということになります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。
「安田倉庫」は直近では配当金は7億円くらい。
増配をしているため近年の配当支払いも増えていますね。
当期純利益は25億〜30億くらいは毎年稼いでいるので、減配リスクは低そうです。
「安田倉庫」の当期純利益は上昇中か?
30億を突破する日が待ち遠しい
「安田倉庫」の当期純利益は近年は30億円未満で推移しています。
売上が成長しているので数年以内に30億円は突破してくると思います。
当期純利益が30億円を突破すれば過去最高益ですので、注目されやすくなります。
そうなると株価的にもポジティブな影響がでると思います。
【まとめ】「安田倉庫」は不動産賃料で安定収入を得ながら倉庫事業で成長を目指す!
これからは倉庫、物流の需要があがる時代
安田倉庫の財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ▲ | 2.5%で上昇傾向 |
売上高(営業収益) | ◯ | 過去最高の見込み |
営業利益率 | △ | 6%台 |
EPS(1株利益) | △ | 60円弱 |
自己資本比率 | ▲ | 55%ほど |
1株配当 | ◯ | 連続増配 |
配当性向 | ▲ | 70%目安 |
営業キャッシュフロー | ▲ | 安定プラス |
現金など | ◯ | 十分 |
総評としては、過去最高の売上を更新しつづけているので、投資が一服したら利益にも寄与してくる事が予想できます。
そうなれば売上に続き、利益でも過去最高を取ってくる可能性があるので期待したい銘柄だと思います。
「安田倉庫」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【買い】余剰資金で長期保有が前提だが仕込み時に思える
この記事の執筆時点(21/07/2)では株価は955円。
配当利回りも上昇傾向なので、長期で持てる銘柄だと思います。
冒頭でご紹介した書籍によると、21/4/30時点での不動産の含みは236億円と、時価総額の288円からみると
かなり割安だと言えます。
最近はこのような不動産の含み益を持つ企業は不人気で割安な株価で放置されているのが特徴です。
そのため、強い業績が予想できるようであれば割安なバリュー株であることも手伝って株価があがるかもしれません。
また、業績は堅調ながら、Eコマースの需要が高まっている昨今は倉庫・物流も成長産業と言えますので、
バリュー株として今が仕込み時かと思います。
※投資は自己責任でお願いします。
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安田倉庫は魅力的ですが、まとまった投資資金がない場合、1株から買える「SBIネオモバイル証券」がおすすめです。
安田倉庫自体はそこまで高い株ではないですが、それでも1単元(100株)買おうとすると記事執筆時点の株価では9万円以上必要です。
特に初心者は少額で経験を積むのも良いと思いますので、そういった意味でも「SBIネオモバイル証券」はおすすめです。
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