プラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回はフードデリバリー事業を展開する「出前館」の財務分析をしていきます。
元々はUber Eatsの独壇場であったフードデリバリー事業。
コロナ以降は「巣ごもり需要」をきっかけにフードデリバリー市場が拡大しました。
出前館(2484)は巣ごもり銘柄のですが毎日下がっています⏬
— プラズマコイ@財務分析が好き? (@purazumakoi) December 1, 2021
理由はマーケット要因でしょうか。
・米国の成長株指数NASDAQが下がり
・国内の成長株指数マザーズ、JASDAQがさがり
・JASDAQに上場している出前館も下がる
・出前館のチャートは元々良くない
テーマ株として面白いので引続きチェックです✅ pic.twitter.com/WYWYs1JlFh
同業で最も有名なのはUber Eats(ウーバーイーツ)。
他に「menu、fineDine、foodpanda、DiDi Food」などが競合として有名です。
まずはUber Eatsがターゲットになりそうです。
今後のフードデリバリーで国内1位の企業になるべくかなりの投資を行っている出前館。
フードデリバリー戦争の真っ只中のいま、この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのか、確認していきましょう。
出前館は今後フードデリバリーのシェアを取れるのか?
- 「出前館」はフードデリバリーの会社。今は成長フェーズの真っ最中
- 「出前館」の配当利回りを見る
- 「出前館」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「出前館」の営業利益率(10%以上は欲しい)
- 「出前館」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「出前館」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
- 「出前館」の配当金(高いほど良い)
- 「出前館」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「出前館」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「出前館」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「出前館」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
- 「出前館」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「出前館」はフードデリバリー事業の会社。シェアを取るため積極投資を行っている
- 「出前館」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
「出前館」はフードデリバリーの会社。今は成長フェーズの真っ最中
加盟店は増加中。赤字垂れ流しで新規顧客をとっています。
「出前館」の事業利益は主に「出前館のサービス利用料・配達代行手数料」で生み出されています。
今は積極的にユーザーを増やしています。
他にも配達員の報酬もUber Eatsより高いという噂もあります。
次に出前館のビジネスモデルを見ていきましょう。
出前館のビジネスモデルの特徴
- 「出前館」を使うことによる手数料が10%
- 「出前館」を使う際、ドライバーが配達を代行する場合手数料が25%
- 「出前館」はドライバーの「配達品質」を重視している。
また、出前館は「加盟店が多い」のが特徴です。
21/10/14のIRで「8.4万店舗(前期比156%増)」と発表されています。
加盟店は他社も増えていますが、出前館の加盟店が増える速度はほかを圧倒しています。
おそらく生き残れるのは2、3社でしょう。
出前館のセグメントは2つ
- 出前館事業(売上の9割)
出前館のサービス。メイン事業 - 通信販売事業
飲食店向けに焼酎などの通信販売を行っていますが、現在はかなり縮小気味
時価総額は調査時点で「1519億円」ということで中型株ですね。
PERは赤字なのでマイナスです。今は投資時期で、会社として勝負をかけている時期です。
今回は「出前館」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 今後、配当金を出せる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
「出前館」の配当利回りを見る
投資フェーズ中で配当は停止中
「出前館」の配当利回りは最近は無配です。
積極的に投資を行っている企業で、現在は配当を出していません。
「出前館」の売上(上昇トレンドであるか?)
売上高は高い成長率をとげています
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「出前館」の売上はは急上昇中。
2020年は、デリバリー需要からすごい成長でした。
2021年は、LINEとの事業提携やTVCMから認知度がたかまりました。
今後は3つの成長戦略から、2023年に黒字化を予定しています。
今は顧客を新規獲得し、定着化に向けて日々サービスを改善しています。
また、ソフトバンクGの関連企業になったことによりフードデリバリー以外の配送拡大も進めています。
出前館に登録している配達員の仕事が増えることで、配達員の定着率にもつなげようということですね。
「出前館」の営業利益率(10%以上は欲しい)
従来は15%と高い営業利益率でした。
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「出前館」の営業利益率はもともとは15%ほど。高い水準でした。
しかし今は目をみはるほどの赤字です。
各種コストを大幅に追加しており損益分岐点を大きく超えています。
この赤字がどこまで続くかが1つのポイントになってきます。
今は成長フェーズなので、米国のハイテクグロース株のように、赤字でもそれ自体は気にする必要はないと思います。
計画的に赤字をだしています。
しかし直近の決算では、中期経営計画よりも赤字幅が大きく、投資家に嫌気されました。
「出前館」のEPS(一株当たり当期純利益)
EPSはもともと低いです。
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「出前館」は過去をみてもEPSは低い企業です。
今は赤字企業のためマイナスのEPSとなっています。
「出前館」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は減少中
「出前館」の自己資本比率は減少中です。
2020年にLINEと提携した際に当面の運営資金300億をLINEから調達しています。
自己資本比率はあがりました。
有利子負債はゼロで借金はしていません。
しかしコスト増で資産である現金は減少しており、
その一方、負債である未収金が増加しています。
財務的にはこの1、2年が勝負と言った所です。
中期経営計画の通りこの1、2年である程度は採算の目処がたたないと厳しくなってきます。
2023年に黒字化する予想を達成できるかがポイントです。
「出前館」の配当金(高いほど良い)
配当金は2019年を最後に無配に
「出前館」の配当は近年はストップ中。
もともとは配当をだしていましたが、いまは成長のために資金を集中ですね。
「出前館」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
歴史的には最終的には20%くらいでした。
「出前館」の配当性向は配当をだしていたときの最終は20%ほど。
今は赤字で配当をだしていませんね。
「出前館」の営業活動によるキャッシュフロー
今は大幅なマイナス
「出前館」の営業CFは直近は大幅なマイナスです。
投資が先行ということで2020年度は-14億、2021年度はなんと-164億円でした。
驚愕なリスクのとり方ですね。
「出前館」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
1年で180億も現金が減りました。
「出前館」の現金は2020年にLINEからの資金調達により増加しました。
2021年は100億円となっていますので、どこからか資金調達を行わないと同じだけの金額は投資できません。
今後のIRや決算には注目したいです。
「出前館」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?
過去は1.5億くらいの配当総額がターゲット
「出前館」は直近では配当金は1.5億円くらい。
今は無配ですので復配をした際の当面のターゲットになるのはこの水準です。
しかし発行済み株式数が2021/7時点では約8500万株で、増資前の約2倍になっています。
1株あたりで見た時に過去と同じくらいの配当金を出すためには、
配当総額は3億円くらいがターゲットになります。
「出前館」の当期純利益は上昇中か?
赤字が拡大しており今は耐え時
「出前館」の当期純利益は大幅な赤字です。
200億の赤字を補填できるだけの財源は今のところ未知数ですし、今後の見通しが不安視されるのも株価が下落している一因でしょう。
特に機関投資家ははある程度安心できる決算を見てから買いに向かうでしょう。
【まとめ】「出前館」はフードデリバリー事業の会社。シェアを取るため積極投資を行っている
多くても2,3社の「椅子取りゲーム」を制することができるか!?
出前館の財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ー | 無配 |
売上高(営業収益) | ◎ | 超成長 |
営業利益率 | ✕ | 赤字 |
EPS(1株利益) | ✕ | 赤字 |
自己資本比率 | △ | 減少中 |
1株配当 | ー | 無配 |
配当性向 | ー | 無配 |
営業キャッシュフロー | ✕ | 赤字 |
現金など | ✕ | 減少中 |
総評としては、魅力的に見えますが好決算後に買いたい銘柄です。
試しに何度か売買してみましたが損切りの回数のほうが多かったです。
「出前館」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【売り】今は安値付近なので上昇トレンドに入ってから買うべし
この記事の執筆時点(21/12/01)では株価は885円。
個人的には応援していますし、成長ストーリも思い描くことはできます。
しかし、現在は収益化の見込みは見えてこないので、なかなか株価が上昇しにくい銘柄です。
※投資は自己責任でお願いします。
株を毎月コツコツ買っていくなら「SBIネオモバイル証券」がおすすめ
出前館は魅力的ですが、まとまった投資資金がない場合、1株から買える「SBIネオモバイル証券」がおすすめです。
出前館はそこまで高い株ではないですが、それでも1単元(100株)買おうとすると記事執筆時点の株価で18万円くらい必要です。
今後値上がり期待で買うなら、少額から買うのもよいかもしれません。
【分析ツール】個別株の分析をしたい方におすすめの記事
この記事をご覧のかたで、個別株の分析に興味がある方におすすめのツールがあります。
マネックス証券の「銘柄スカウター」を使った株の分析方法を解説しています。
#PR マネックス証券なら「企業の分析」が簡単にできる
上の記事でも解説していますが、プラズマコイが分析用に使っているツールは
マネックス証券の「銘柄スカウター」です。
以下が気に入ってるところです。
- 企業の業務内容・サービスの概要がわかる
- 企業がどんな事業セグメントを持っているかがわかる
- 直近の決算短信などのIR情報にすぐにアクセスできる
- 各年度ごとや四半期ごとの業績推移が見やすい
銘柄スカウターはマネックス証券の口座を持つことで使えます。
そして口座開設は無料。無料なのでノーリスクです。
口座開設がまだの方はとりあえず開設しておいても損はないので開設しましょう。
この記事が為になったと思ったら応援クリックをお願いします(^^)↓
本ブログは株式投資から経済を学ぶブログです。応援クリックをお願いします!
関連コンテンツです。
キャッシュレス時代の急成長企業「GMOペイメントゲートウェイ」です。
IT系の企業です。こちらは業績が堅いですね。
こちらも似たような堅調さがある企業ですね。
総合商社7社の中で”買い”の高配当株を探しました。
化学メーカー7社の中で”買い”の高配当株を探しました。
安定企業、三井住友ファイナンシャルGの財務分析です。
https://manabinomado.com/money_investment/%e3%80%90%e9%ab%98%e9%85%8d%e5%bd%93%e3%80%91%e3%80%8c%e4%b8%89%e4%ba%95%e4%bd%8f%e5%8f%8b%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%a4%e3%83%8a%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%ab%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%978