こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は国内では時価総額2位(21年6月23日時点)の「キーエンス」の財務分析をしていきます。
5000億を超える時価総額ながら営業利益率が驚異の50%超えということで有名な企業です。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
国内の年収ランキングも1位をとるキーエンス!
- 「キーエンス」は自社工場を持たないFAの総合メーカー
- チェックは「IR BANK」で行う
- 「キーエンス」の配当利回りを見る
- 「キーエンス」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「キーエンス」の営業利益率(10%以上は欲しい)
- 「キーエンス」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「キーエンス」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
- 「キーエンス」の配当金(高いほど良い)
- 「キーエンス」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「キーエンス」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「キーエンス」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「キーエンス」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
- 「キーエンス」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「キーエンス」はFA用のファブレスメーカー高い営業利益率が魅力
- 「キーエンス」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
「キーエンス」は自社工場を持たないFAの総合メーカー
自社工場を持たず、
「キーエンス」の事業利益は主に「製品の販売」で生み出されています。
現在は工場の製造ラインも「自動化」の波が押し寄せています。
これがFA(ファクトリー・オートメーション)です。
FAはルーティン作業を人間から機械に置き換えることで「コスト削減、スピード向上、品質安定、安全確保」を達成できます。
今後は日本も人口が現象するので、こういったブルーワーカーの仕事は機械に置き換えるという、産業の転換という意味でも意義深いテーマとなります。
販売する国と割合は2021年3月期の実績では
「国内:約2360億円、海外:約3,000億円」
海外の方が大きいですね。
キーエンスの3つの特徴
- ファブレス経営
顧客志向を貫くため、自社では製造を行わず、設計・販売に特化。 - 世界初の製品を生み出す力
7割が「世界初」「業界初」の製品で、FA(ファクトリー・オートメーション)製品で強い存在感を示す。 - 直販体制による高い「スピード・課題解決力」
販売会社を間に挟まないメーカーなので、顧客と直に会話ができ、即座に製品を発送できる
時価総額は調査時点で「13兆8385億円」ということで国内の時価総額ランキング2位を獲得しています。
PERは69倍と高いバリュエーションです。人気が高いですね。
今回は「キーエンス」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
「キーエンス」の配当利回りを見る
ずーっと0%台です
「キーエンス」の配当利回りは0%台と、低いですね。
近年はちょっとあがってきたかな?というくらいで配当金を目当てに買う銘柄ではありません。
今はSBIネオモバイルなどの登場で書いやすくなりましたが、1株5万円は個人投資家には手が出しづらいですね。
長期で伸びると思うなら5株くらい持っておくといった買い方は面白いかと思います。
今後は株価成長、配当金の増加などで
- 今後キャピタルゲインを狙ったり、
- 今後の配当の伸びを期待できるか
チェックしていきましょう。
「キーエンス」の売上(上昇トレンドであるか?)
アップダウンも近年は落ち着いたが、伸びない
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「キーエンス」の売上は、近年は横ばい。
一時期のように上下はしてないですが上昇してないのが気になる所です。
今後、売上がジリジリでも良いので増加していかないと株価の上昇は期待できませんので、今後の動向に注目です。
「キーエンス」の営業利益率(10%以上は欲しい)
営業利益は50%と非常に高い
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「キーエンス」の営業利益率は50%超えと、驚異的な営業利益率を誇ります。
自社で工場をもたないので、高年収の社員を雇いながらも、少数精鋭で高い利益をあげられていることがわかります。
「キーエンス」のEPS(一株当たり当期純利益)
EPSは800円超えで絶好調だが横ばい
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「キーエンス」は最近は800円を超えていますね!
非常に稼ぐ力が高い企業ということがわかります。
毎年少しずつですが自社株買いもおこなっていますが。
しかし近年はEPSは横ばい気味で、成長に陰りが見えていることがわかります。
「キーエンス」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
これほど高い企業もめずらしい
「キーエンス」の自己資本比率は95%を超えています。
負債がなさすぎて逆に驚くレベルの自己資本比率です。
今まで150社くらいの財務分析をしてきましたが、これほど高い自己資本比率の会社は覚えがないですね。
ここまで来ると、少しくらい借金をして、レバレッジをかけても良いような気がしますが、
借入がレバレッジにならない事業ということかもしれませんね。
「キーエンス」の配当金(高いほど良い)
遂に株主還元のフェーズに入りました。
「キーエンス」の配当は近年増加中。
配当性向をあげてきている関係で一株配当も200円になっています。
2022年度も200円と配当維持が予定されています。
一旦は配当性向は30%弱を目安としているようです。
今後の増配余力という意味では一旦落ち着いた形でしょうか。
「キーエンス」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は30%が目安
「キーエンス」の配当性向は25%です。
過去の推移をみると30%を上限としているように見えます。
今後の配当政策がどのように変化するのかは業績次第かと思います。
「キーエンス」の営業活動によるキャッシュフロー
営業CFは横ばいだが安定して高い
「キーエンス」の営業CFは安定してプラスです。
2000億円ほどを毎年稼ぎだしています。
売上の半分近くですね。
FAの需要が安定して製品が売れていることことがわかります。
「キーエンス」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
現金は積み上がっているが目下は減少
「キーエンス」の現金は減少中。
配当をだした分だけさがっているように見えます。
今後は今以上に利益をあげていかないと、配当を維持することは難しくなってきます。
その意味では売上の増加は至上命題です。
もしくは、投資につぎ込む資金が減ればといったところですね。
「キーエンス」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?
500億くらいの配当総額がターゲット
投資家としては、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。
配当を維持するためには「短期的に利益が多少悪化しても配当を支払える現金」があればよいということになります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。
「キーエンス」は直近では配当金は500億円くらい。
現金が減少しているので、財務としてはまだまだ安全ですが未来の懸念はありますね。
「キーエンス」の当期純利益は上昇中か?
業績は相変わらず好調
「キーエンス」の当期純利益はここ5年は概ね横ばい。
成長フェーズというより、成熟フェーズに入っているようにみえます。
ここから利益の再加速がみられるのでしょうか。
ウィルスのショックから景気が回復し、企業がFA化にむけて投資をするようになれば今後の業績向上も期待できます。
【まとめ】「キーエンス」はFA用のファブレスメーカー高い営業利益率が魅力
ルーティン作業は機械化が進む時代の有望メーカー
キーエンスの財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ✕ | 0%台 |
売上高(営業収益) | ▲ | 横ばい |
営業利益率 | ◎ | 50%超え |
EPS(1株利益) | ◎ | 800円程 |
自己資本比率 | ◎ | 95% |
1株配当 | ◯ | 大幅増配 |
配当性向 | ◯ | 30%くらい |
営業キャッシュフロー | ◯ | 安定 |
現金など | ▲ | 減少傾向 |
総評としては、高い営業利益率があり今後の業績見通しも明るいです。
しかしこれほどの大企業で、業績の成長は限定的かと思います。
「キーエンス」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】業績相場でどれだけ株価を伸ばせるか
この記事の執筆時点(21/06/23)では株価は56,780円。
近年は業績は横ばいながら株価は概ね上昇中でした。
これは景気悪化による金融緩和の影響が大きいかと思います。
今後は業績相場になることを考えると、株価の上昇余地は業績次第になってくるかと思います。
※投資は自己責任でお願いします。
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業績は堅調なので、マーケットのトレンドによって株価がさがってきたら少しずつ買い増していきたいですね。
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