株式投資・金融知識

【配当利回り5.6%】「アルヒ (7198)」は住宅ローン融資事業の高配当株。株価は?今は買いなのか?

プラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)

今回は業績好調の「アルヒ」の財務分析をしていきます。
アルヒは主に「住宅ローン融資」を行っている会社で、2017年のIPO組です。

この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?

プラズマコイ

業績は安定している安定の高配当銘柄。
怖いのは不祥事ニュースが明るみにでること

「アルヒ」は主に「住宅ローン融資」を行う企業。今後は事業を拡大。

プラズマコイ

住宅ローン融資の手数料ビジネスを行っている

「アルヒ」の事業利益はおもに「住宅ローン事業」から生み出されています。
全国の不動産さんと提携し、住宅ローンの融資を行っています。

収益モデルは住宅ローンや各種保険の「手数料ビジネス」になります。

アルヒの「ビジネスモデル」はちょっと特殊 ※こちらの記事より引用

  • アルヒが融資した住宅ローンの債権は原則として「住宅金融支援機構」や「信託銀行など」に債権譲渡される。
  • その後、住宅ローン債権を裏付け資産とする住宅ローン担保証券、または信託受益権が発行され投資家に販売される。
  • アルヒはローン貸付に伴う金融リスク(金利変動リスク・資金調達リスク・信用リスク)を取ることなく、住宅ローンを提供。
  • アルヒは住宅支援機構や信託銀行などの金融機関から委託を受けて、債権譲渡後の住宅ローンに関する債権の管理回収を行っている。

つまりアルヒはローンの貸付や債権を請け負う手数料(フィー)型のビジネスを展開しているのです。

そのため、金利といった国の景気によるリスクとは無縁のビジネスを展開できるわけです。

「アルヒ」は「住宅ローン融資・債権回収」の企業。
手数料ビジネスだが、住宅ローンを扱うため収入はストック型になる。

決算説明資料より

住宅ローンの融資でシェアNo1の安定収益に加え、近年は更に「不動産事業」「コンシューマサービス事業」にも

アルヒの事業セグメントは主に3つ

  1. 住宅ローン事業
    融資業務、ファイナンス業務(債権譲渡時の収益)、債権回収業務
  2. 不動産事業
    今後サービス展開予定
  3. コンシューマサービス事業
    今後サービス展開予定

時価総額は調査時点で「384億円」ということで中型株ですね。
PERは6.6倍と割安の水準です。

今回は「アルヒ」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。

「アルヒ」の配当利回りを見る

プラズマコイ

配当利回りは高い

「アルヒ」の配当利回りは5.6%です。
配当利回りは高く、高配当の銘柄ですね。

単純に考えるならPER、配当利回りの観点からみて魅力的な水準です。
しかし割安なのには理由がある場合があります。

アルヒの場合は不正融資の疑惑もあるので、
もしかしたらそういった部分で買いが入りにくい?と疑ってしまうような割安感です。

この記事ではそういった疑惑は置いておいて業績・財務をチェックしていきます。

今後は株価成長、配当金の増加などで

  • キャピタルゲインを狙えるか?
  • 配当の伸びを期待できるか?

チェックしていきましょう。

「アルヒ」の売上(上昇トレンドであるか?)

プラズマコイ

売上は毎年成長

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「アルヒ」の売上は上昇傾向!
住宅ローン事業など業績は好調に推移しています。
特にメイン商品の「住宅ローンのフラット35」の金利はアルヒが提供するものが業界最安値でシェアNo1です。

2022年の売上成長率は10%を予想しており、高い成長率を維持できています。
今後も事業範囲を拡大すると発表がありまました。さらなる成長を目指しています。

「アルヒ」の利益率(10%以上は欲しい)

プラズマコイ

利益率は20%をほど

いつもは営業利益率をチェックするのですが、アルヒには営業利益率がありません。
そのため「売上(営業収益)と当期純利益(利益)」から利益率を計算してみましょう。

2022年の会社予想では「売上:295億円」「利益:57億円」です。
「アルヒ」の利益率は20%ほどです。

高い利益率といえますね。
在庫を持たず、金利リスクも持たないビジネスモデルの特徴がでていると言えます。

「アルヒ」のEPS(一株当たり当期純利益)

プラズマコイ

EPSは毎年成長

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「アルヒ」のEPSは2022年度は160円になることが予想されています。

基本的にEPSは上昇中ですね。
自社株買いも毎年のように行われており、EPSは素晴らしい伸びを記録しています。

「アルヒ」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)

プラズマコイ

自己資本比率は低い

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「アルヒ」の自己資本比率は18%程度です。

負債の項目で目を引くのは「借入債務」です。
これは長期借入金や短期借入金のことでしょう。

もう1つは「その他の金融負債」です。
住宅ローンの債権を譲渡する流れで発生する勘定項目かと思います。

2022年3月期 第1四半期決算短信より引用

この自己資本比率の低さはちょっと懸念事項です。
この自己資本比率の低さを下限に今後は上昇傾向にならないとキャッシュフローが厳しくなるかのうせいがあります。

借入債務が今後どのように推移していくかが注目ポイントです。

「アルヒ」の配当金(高いほど良い)

プラズマコイ

増配力が高い銘柄です。

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「アルヒ」は連続増配の銘柄です。
2022年度も1株60円と増配力はピカイチですね。業績の良さを感じます。

配当利回りの観点からはかなり魅力的で、今後も増配を続けてくれるならさすがに株価はあがるでしょう。

今後も増配出来る可能性を考えると、現段階では有望株と見ています。

「アルヒ」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)

プラズマコイ

配当性向は35〜40%で設定

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※市場平均は30%くらいです。

「アルヒ」の配当性向は35~40%目安です。
アルヒは株主還元意識が高い企業で、配当性向もWEBサイトにしっかり明記されていました。

ROEの数字も高く、自己資本比率もわざと低くしているのかもしれません。
株主や投資家を意識してい経営しているのかも?と思います。

「アルヒ」の営業活動によるキャッシュフロー

プラズマコイ

営業CFは高いが減少気味

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「アルヒ」の営業CFは売上規模からみると高いです。
しかし新規事業への投資があるためか近年では減少気味に見えます。

このぐらいのCFがあれば問題ないかとは思いますが、横ばいや減少傾向よりは上昇傾向のほうが嬉しいのは言うまでもありません。

今後の営業CFの伸びに期待したいところです。

「アルヒ」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性) 

プラズマコイ

投資用の資金の準備はOK

基本的に保有する”現金など”は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。

しかしお金は「使ってこそ意味がある」ので貯めすぎは良くありません。

「アルヒ」の現金は増加傾向です。
2021年度も借り入れで一気に現金を積みました。

2022年のQ1のB/Sを見ると、借金返済の自転車操業のような使われ方もしていますが、
2022年度以降の事業投資にも使われるかと思います。

現金保有額は十分ですね。

「アルヒ」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)

今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?

プラズマコイ

20億円くらいが配当総額のターゲット

投資家としては、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。

業績が悪化しても配当の支払いが負担にならなければ減配のリスクは下がります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。

「アルヒ」の配当金は年々増配していますが、
自社株買いをしている関係から配当総額は緩やかな伸びです。

増配をしている割には配当負担があまり無いのが特徴の企業です。

今後も増配を続けられそうな企業ですね。

「アルヒ」の当期純利益は上昇中か?

プラズマコイ

過去最高を毎年のように更新

「アルヒ」の当期純利益は50億円程度
2022年のガイダンスは57億円と過去最高を達成する見込みです。

成長企業なので毎年成長しつづけて、過去最高を更新し続けることも十分期待できます。

利益成長としては順調に推移していると言えるでしょう。

【まとめ】「アルヒ」は「増収増益」で「利回りが魅力」な住宅ローン融資会社

プラズマコイ

業績好調で、割安度はかなり高い

アルヒの財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り4.5%
売上高上昇中
利益率20%
EPS(1株利益)160円予想
自己資本比率20%
1株配当連続増配
配当性向35〜40%目安
営業キャッシュフロープラス
現金など十分
数字は記事投稿当時のものです。評価は筆者の主観です。

総評としては、割安成長株&高配当株です。
これだけ買いの材料が揃っている企業もめずらしいので、逆に危ない地雷が埋まっているのかと疑うレベルです。

ある程度は下落イベントのリスクを覚悟しながら触りたい銘柄です。

【チャートは?割安?】「アルヒ」の今後の株価は?今は買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。

プラズマコイ

【買い】ここは買っても良いと思います。

この記事の執筆時点(22/1/5)では株価は1,080円。

2020年のコロナショック付近までさげてきています。
2022年は米国の金利が上昇してバリュー株が買われることが予想されるのもアルヒにとってはプラスかと思います。

直近決算(21/11/11)が悪く、後に売られているため、決算後に買うほうが安心できるかもしれませんね。

※投資は自己責任でお願いします。

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