こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は「配当+優待」で個人投資家にも人気の「KDDI」の財務分析をしていきます。
携帯電話という社会的インフラのビジネスを有する大手通信キャリアの企業で業績も好調です。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
安定業績で総合利回りも魅力の高配当銘柄です。
- 「KDDI」は主に「通信キャリア」ビジネスを展開している会社
- 「KDDI」の配当利回りを見る
- 「KDDI」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「KDDI」の営業利益率(10%以上は欲しい)
- 「KDDI」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「KDDI」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
- 「KDDI」の配当金(高いほど良い)
- 「KDDI」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「KDDI」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「KDDI」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「KDDI」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
- 「KDDI」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「KDDI」は、au経済圏の構築を急ぐ「通信キャリア」事業の会社
- 【チャートは?割安?】「KDDI」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
「KDDI」は主に「通信キャリア」ビジネスを展開している会社

安定の通信顧客を入り口に「経済圏に囲い込む」
「KDDI」の事業利益はおもに「個人向け通信事業」で生み出されています。
法人向けの携帯提供もしていますが、一般家庭を含めた個人向けがメインとなります。
NTTドコモ、ソフトバンクと合わせて大手携帯キャリア3社、楽天モバイルを加えて4社と言われたりします。
それだけ寡占企業なのが通信キャリアの事業モデルです。
寡占企業なだけに国から携帯料金の値下げ圧力が定期的に来ていますが、
他の3社と同様に経済圏を構成することにより盤石な経営体制を敷いています。
単なる携帯会社ではなく、キャッシュレス決済、Eコマースサイト、ネット銀行、電力事業など多角的に事業を展開しています。
電話やインターネットというインフラを押さえているのでその顧客網を入り口にさまざまなサービスに誘導する「au経済圏」が今後どこまで進んでいくかが注目ポイントです。
KDDIのサービスは2つ
- パーソナルセグメント(全体の)
通信サービス(au、UQmobile、povo、au PAY)、ライフデザイン領域(au ウェルネス、curon) - ビジネスセグメント
法人向けのスマートフォンなどの製品を提供。TELEHOUSEブランドでデータセンター。
メインはパーソナルセグメントですね。
時価総額は調査時点で「7兆8641億円」ということで大型株ですね。
PERは11.76倍と割安です。
今回は「KDDI」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
「KDDI」の配当利回りを見る

配当利回りは過去最低の水準。
「KDDI」の配当利回りは3.6%です。
いまでも十分に高配当株の水準ですが、過去は4%の時期もありましたね。
100株でも優待利回りが1%弱あるのも手伝って、歴史的には配当利回りが4%のときは間違いなく買いでした。
株主優待は「au Payマーケット」商品カタログギフト
「KDDI」は高配当株ながらカタログギフトもついてくることで人気です
総合利回りを押上げてくれて、さらに魅力がたかまりますね。
対象株数 | 優待品 |
---|---|
100株 | 3,000円相当 ※5年保有で5,000円相当 |
1,000株 | 5,000円相当 5年保有で10,000円相当 |
今後は株価成長、配当金の増加などで
- 今後キャピタルゲインを狙えるか?
- 今後の配当の伸びを期待できるか?
チェックしていきましょう。
「KDDI」の売上(上昇トレンドであるか?)

右肩あがりの売上
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「KDDI」の売上は毎年のように成長を続けています。
これだけの大型企業で毎年成長できるのは素晴らしいですね。
ディフェンシブな高配当株銘柄なので売上はマイナスにならなければOKです。
経済圏のメリットが効いてくる今後も上手くいけば毎年成長を続けられそうです。
「KDDI」の営業利益率(10%以上は欲しい)

営業利益率は20%弱を維持
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「KDDI」の営業利益率は20%ほど。
通信キャリアビジネスは、高い営業利益を得られる有望なビジネスです。
何だかんだと言ってもインターネットや電話がなければいまの時代は何もできません。
社会インフラを握っており、さらに寡占企業の一角を担っています。
いま最も盤石な企業の1つといえるでしょう。
「KDDI」のEPS(一株当たり当期純利益)

伸び続けるEPS
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「KDDI」のEPSは300円が目前です。
高いEPS水準も良いですが、この規模でも常に伸び続けているという点が評価ポイントです。
個別株の中では比較的いつ買っても損をする可能性が低い銘柄ですね。
時代の寵児のような企業です。
「KDDI」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)

自己資本比率は45%程度
「KDDI」の自己資本比率は45%程度です。
負債の中で大きいボリュームを占めるのは「借入金及び社債」と「金融事業の預金」です。
有利子負債が増えているのもありますが、
事業ポートフォリオに金融事業がはいっているので、その分自己資本比率が下がる傾向にあります。
つまり自己資本比率は年々低下していますが、問題は無いと言えるでしょう。
「KDDI」の配当金(高いほど良い)

毎年5円ずつコンスタントにアップ
「KDDI」は近年は20年間連続で増配をしている銘柄です。
2022年度も1株125円の増配予想です。
今後はどこまでこの増配を続けられるかが1つのポイントです。
いまの利益水準でもあと2年くらいは増配できそうですね。
「KDDI」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)

配当性向は上昇中
「KDDI」の配当性向は現在40%を突破しています。
2022年3月期までは配当性向を40%超にすることを目標に掲げており、実行しています。
今後は配当性向が高くなってきたので、どこかで増配がストップするシナリオは考えておいたほうが良いです。しかしau経済圏の発展などで業績が伸びれば今後も増配を維持することも可能です。
どのみち通信キャリア事業なので大きく減収になることは考えづらいです。
そのため減配リスクはかなり少ない企業ですね。
「KDDI」の営業活動によるキャッシュフロー

毎年強い伸びです。
「KDDI」の営業CFは毎年大きく増加傾向です。
概ね右肩あがりを続けており、営業CFの高も1兆を超えています。
大企業であり、しかも成長中の営業CFは”鬼に金棒”の状態です。
「KDDI」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)

現金は増やしているので問題なし
「KDDI」の現金は長らく2000億円規模でした。
2020年に3600億円ほどに増やし、2021年は8000億円まで積み上げています。
結果論としては2022年の1Qでかなり減らして4390円になっています。
このあたりはファイナンス運用ですね。
現金保有額としても問題なさそうです。
「KDDI」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)

今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?
3000億円くらいが配当総額のターゲット
「KDDI」の配当金の支払い総額は連続増配の影響で3000億円あたりまで伸びてきました。
増配の影響で毎年増えています。
普通の企業なら業績悪化により減配リスクが高くなってもおかしくないですが、
そこは盤石なビジネスインフラを持つKDDI。減配リスクは少ないでしょう。
「KDDI」の当期純利益は上昇中か?

当期純利益は最高益を毎年更新しています
「KDDI」の当期純利益は近年は常に成長しています。
2022年度の予想もプラス予想ですが、成長率的には弱めです。
利益の成長率からはそろそろ頭打ち感が見えます。
次のビジネスドライバーを見つけない限り再成長は厳しいかもしれません。
これだけの利益高ですから維持できているだけでも合格点だとは思います。
しかし株価があがるためには利益は維持か上昇傾向は維持して欲しいところです。
【まとめ】「KDDI」は、au経済圏の構築を急ぐ「通信キャリア」事業の会社
強い顧客基盤を活かして少しずつでも確実に成長していく
KDDIの財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ◯ | 3.6%台 |
売上高 | ◎ | 成長中 |
営業利益率 | ◯ | 10%超え |
EPS(1株利益) | ◎ | 300円近い |
自己資本比率 | ▲ | 45%台 |
1株配当 | ◎ | 20年連続増配 |
配当性向 | ◯ | 40%目安 |
営業キャッシュフロー | ◎ | 盤石 |
現金など | ◯ | 問題なし |
総評としては、赤字になる心配がほとんどない安定企業です。
売上を維持しつつさらなる成長も狙えるので高配当株として最有力の1銘柄と言えます。
【チャートは?割安?】「KDDI」の今後の株価は?今は買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【買い】いま買っても問題なしです。
この記事の執筆時点(21/08/30)では株価は3404円。
一見高値圏にも見えますが、PERや配当利回りからみるとそこまで割安感はありません。
しかし近年であれば2500円〜2800円あたりが押し目ポイントなのでその辺りまで待っても良さそうなチャートです。
※投資は自己責任でお願いします。
【分析ツール】個別株の分析をしたい方におすすめの記事
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