連続増配の株

【増配株】「NTT 日本電信電話(9432)」は”不況に強い”通信インフラ会社。将来性は?今は買いなのか?

投資家7年のプラズマコイです(^^)
SNS: PostPrim

今回は通信キャリアの王者である「日本電信電話(NTT)」の財務分析をしていきます。
以下NTTと記載します。

定番の増配株で、定番の高配当株でもありますね。

プラズマコイ

もと国営の通信企業で、事業基盤は盤石です

この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?

「NTT」は携帯電話など通信サービスがメインの通信キャリア

総合売上は12兆円になる巨大企業グループ

通信キャリア事業は盤石です

「NTT」の事業利益はおもに「電話やインターネットのサービス」で生み出されています。

少し前ですが、グループ会社のNTTドコモを取り込んでいます。
利益にもNTTドコモが寄与するところが大きいです。

事業としては通信業。スマホやネット通信は社会的インフラなため、簡単に収益基盤が崩れる事はないです。
また、不況に強い銘柄の代表格です。株式相場が荒れると人気が高まるディフェンシブ銘柄ですね。

敵があるとすればお国の意向でしょうか

通信会社は、過去に何度も政府の意向によって株価が下落する場面がありました。
しかし、その危機も必ず乗り切ってきた業界でもあります。

盤石な顧客基盤をもち、金融業(決済事業やクレジットカード事業)など他事業にも展開しやすい強みがあります。

NTTの主な事業セグメントは主に4つ

  1. 移動通信事業
    「ahamo」などの携帯電話サービスおよび「ドコモ光」などのサービス
  2. 地域通信事業
    フレッツ光など、固定電話・インターネットサービスを提供
  3. 長距離・国際通信事業
    世界各地でのサービス展開
  4. データ通信事業
    他の産業との連携による事業

時価総額は調査時点(22/5/12)で「13兆6296億円」の超大企業です。
PERは11.2倍と一般的には割安な水準です。

今回は「NTT」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。

「NTT」のPER推移を見る


過去と比較すると割安感はありません。

この株の「割安度」の判断目安として過去のPER比較を行います。
過去のPERより低ければ割安になっている場合があります。

「NTT」の今のPERは11.2倍です。
PERは安定して10倍あたりを推移していますね。

NTTのような安定企業はそこまで値動きが期待できる企業ではないため、PERの数字も動かない傾向があります。

「NTT」の配当利回りを見る

配当利回りは下落中

「NTT」の配当利回りは5/12時点で3.19%と利回りがさがってきています。
プラズマコイは高配当株として注目しているので、今の利回りだとそこまで魅力はないですね。

過去は配当利回り4%のときもあったので、大きく下落するようであれば買い進めたいです。

「NTT」の売上(上昇トレンドであるか?)

安心安定の右肩あがりです

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「NTT」の売上は、盤石すぎる安定感ですね。
この毎年成長しており心配な点はありません。

通信業の最大の魅力は毎月支払いという「サブスクリプションモデル」を早くから採用できているところ。

電話・通信という社会的インフラを提供しているので、ユーザーは一度契約したらそう簡単に解約しません。

サービス継続率の高さが強みですね。

今後、5G、6Gのグローバル展開で優位に立てれば一段と業績もあがってくるので、その点も注目です。

「NTT」の営業利益率(10%以上は欲しい)

営業利益は14%と高めです

「売上-経費」の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えておきましょう。

業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「NTT」の営業利益率は14%で高いです。

営業利益率もジリジリと上昇していますね。

お金を稼ぐ力も高めといえます。
高い収益力が見込めるのも、通信業界の1つの特徴です。

「NTT」のEPS(一株当たり当期純利益)

EPSはいつも伸びています

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「NTT」のEPSは300円を突破して上昇中です。

高配当株としてではなく、成長株として見るのであればEPSが伸びている限りいつ買っても良さそうな銘柄といえます。
EPSが伸び続ければ、配当金も伸びて、株価も伸びるという好循環になりやすいです。

「NTT」の自己資本比率(40%以上目安)

借金を増やしており自己資本比率は減少中

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「NTT」の自己資本比率は30%台になっています。
自己資本比率はきれいな右肩さがりということで、この点は悪材料と言えます。

主な原因は借入金が増えていることですが、5G、6Gへの投資を見据えた資金調達かと思います。

高い現金創出力をもつ企業なので、事業基盤を考えると自己資本比率の悪化はそこまで気にしなくても良いとは思いますが、自己資本比率には今後も注目がしたいところです。

「NTT」の配当金(高いほど良い)

毎年概ね5円ずつ増配を続けています

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「NTT」は12年の連続増配株です。
2022年も115円と、近年は5円の増配を続けています。

2022年も5円増配が予定されています。

毎年の増配がNTTの魅力

NTTの投資判断の際、最も注意すべき点が増配力ですね。
高配当株というよりも増配株として見るほうがしっくりきやす銘柄です。

また、自社株買いも活発で株主還元の意識が高い企業と言えます。

「NTT」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)

配当性向はまだまだ余裕

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※【目安】業種によるが、市場平均は30%くらい。

「NTT」の配当性向は40%弱です。
利益の40%を株主に還元するということで”ちょうど良い”くらいですね。

業績が少しずつ上昇しており、さらに自社株買いの効果もあって、増配をしても配当性向があがらない状況ですね。

増配余力も十分感じますし、裏を返せば減配のリスクが非常に低い銘柄です。

盤石な増配基盤がありますね。

「NTT」の営業活動によるキャッシュフロー

毎年、会社のお財布に3兆円が入ってくるという衝撃!

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「NTT」の営業CFは毎年プラスです
安定度が高く、素晴らしいビジネスモデルということがわかります。

今後も高い営業CFの数字をあげることができるでしょう。
非常に良い数字ですね。

「NTT」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)

現金保有額は1兆円前後が目安です

基本的に保有する”現金など”は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。

しかしお金は「使ってこそ意味がある」ので貯めすぎは良くありません。

「NTT」の現金は1兆円を目安に保たれています。
基本的には事業運営をするために1兆円の中でやりくりするという姿勢です。

現金の保有額としては問題はなさそうです。
さすがに超大企業のNTTともなると、現金の保有額も国家予算なみの規模になってきますね。

「NTT」の当期純利益は上昇中か?

2023年も1兆円の利益を突破する予想です

「NTT」の当期純利益は2022年は1兆円を突破しました。
毎年順調に利益が上昇しており非常に安心感のある業績推移です。

IoTや、トヨタの掲げるスマートシティとの協業など、未来への投資も進んでおり、
まだまだ事業の成長余力があるということですね。

宇宙事業や海外事業にも展開を進めています。

【まとめ】「NTT」は超安定収益で、今後の展望も明るい通信キャリア

プラズマコイ

今後は日本はもとより世界での存在感も示したい

NTTの財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り3%台
売上高(営業収益)増加傾向
営業利益率14%
EPS(1株利益)増加傾向
自己資本比率減少傾向
1株配当連続増配の銘柄
配当性向40%以下
営業キャッシュフロー超安定
現金など問題なし
数字は記事投稿当時のものです。評価は筆者の主観です。

総評としては、非常に魅力的な安心して買える企業です。
売上高が減少してきたらその時は投資判断を見直すべきですが、それまではずっとホールドで良い銘柄ですね。

「NTT」の今後の株価は?今は買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。

プラズマコイ

【中立】株価は上場来に迫る勢い

この記事の執筆時点(22/05/13)では株価は3,782円。

過去最高の4000円付近を目指して上昇中です。

最近のディフェンシブ銘柄の強さが反映されているような伸びです。
通信キャリアの盤石さと未来への期待もが相まって株価があがっていることがわかります。

そのため、いつ買っても良い銘柄とも言えますが、今は配当利回りも落ちてきたので高配当株としては手が出づらいタイミングでもあります。

※本記事は特定の金融商品の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。

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