投資家7年のプラズマコイです(^^)
SNS: PostPrim
今回は通信キャリアの王者である「日本電信電話(NTT)」の財務分析をしていきます。
以下NTTと記載します。
定番の増配株で、定番の高配当株でもありますね。
もと国営の通信企業で、事業基盤は盤石です
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
- 「NTT」は携帯電話など通信サービスがメインの通信キャリア
- 「NTT」のPER推移を見る
- 「NTT」の配当利回りを見る
- 「NTT」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「NTT」の営業利益率(10%以上は欲しい)
- 「NTT」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「NTT」の自己資本比率(40%以上目安)
- 「NTT」の配当金(高いほど良い)
- 「NTT」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「NTT」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「NTT」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「NTT」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「NTT」は超安定収益で、今後の展望も明るい通信キャリア
- 「NTT」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
「NTT」は携帯電話など通信サービスがメインの通信キャリア
通信キャリア事業は盤石です
「NTT」の事業利益はおもに「電話やインターネットのサービス」で生み出されています。
少し前ですが、グループ会社のNTTドコモを取り込んでいます。
利益にもNTTドコモが寄与するところが大きいです。
事業としては通信業。スマホやネット通信は社会的インフラなため、簡単に収益基盤が崩れる事はないです。
また、不況に強い銘柄の代表格です。株式相場が荒れると人気が高まるディフェンシブ銘柄ですね。
敵があるとすればお国の意向でしょうか
通信会社は、過去に何度も政府の意向によって株価が下落する場面がありました。
しかし、その危機も必ず乗り切ってきた業界でもあります。
盤石な顧客基盤をもち、金融業(決済事業やクレジットカード事業)など他事業にも展開しやすい強みがあります。
NTTの主な事業セグメントは主に4つ
- 移動通信事業
「ahamo」などの携帯電話サービスおよび「ドコモ光」などのサービス - 地域通信事業
フレッツ光など、固定電話・インターネットサービスを提供 - 長距離・国際通信事業
世界各地でのサービス展開 - データ通信事業
他の産業との連携による事業
時価総額は調査時点(22/5/12)で「13兆6296億円」の超大企業です。
PERは11.2倍と一般的には割安な水準です。
今回は「NTT」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
「NTT」のPER推移を見る
過去と比較すると割安感はありません。
「NTT」の今のPERは11.2倍です。
PERは安定して10倍あたりを推移していますね。
NTTのような安定企業はそこまで値動きが期待できる企業ではないため、PERの数字も動かない傾向があります。
「NTT」の配当利回りを見る
配当利回りは下落中
「NTT」の配当利回りは5/12時点で3.19%と利回りがさがってきています。
プラズマコイは高配当株として注目しているので、今の利回りだとそこまで魅力はないですね。
過去は配当利回り4%のときもあったので、大きく下落するようであれば買い進めたいです。
「NTT」の売上(上昇トレンドであるか?)
安心安定の右肩あがりです
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「NTT」の売上は、盤石すぎる安定感ですね。
この毎年成長しており心配な点はありません。
通信業の最大の魅力は毎月支払いという「サブスクリプションモデル」を早くから採用できているところ。
電話・通信という社会的インフラを提供しているので、ユーザーは一度契約したらそう簡単に解約しません。
サービス継続率の高さが強みですね。
今後、5G、6Gのグローバル展開で優位に立てれば一段と業績もあがってくるので、その点も注目です。
「NTT」の営業利益率(10%以上は欲しい)
営業利益は14%と高めです
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「NTT」の営業利益率は14%で高いです。
営業利益率もジリジリと上昇していますね。
お金を稼ぐ力も高めといえます。
高い収益力が見込めるのも、通信業界の1つの特徴です。
「NTT」のEPS(一株当たり当期純利益)
EPSはいつも伸びています
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「NTT」のEPSは300円を突破して上昇中です。
高配当株としてではなく、成長株として見るのであればEPSが伸びている限りいつ買っても良さそうな銘柄といえます。
EPSが伸び続ければ、配当金も伸びて、株価も伸びるという好循環になりやすいです。
「NTT」の自己資本比率(40%以上目安)
借金を増やしており自己資本比率は減少中
「NTT」の自己資本比率は30%台になっています。
自己資本比率はきれいな右肩さがりということで、この点は悪材料と言えます。
主な原因は借入金が増えていることですが、5G、6Gへの投資を見据えた資金調達かと思います。
高い現金創出力をもつ企業なので、事業基盤を考えると自己資本比率の悪化はそこまで気にしなくても良いとは思いますが、自己資本比率には今後も注目がしたいところです。
「NTT」の配当金(高いほど良い)
毎年概ね5円ずつ増配を続けています
「NTT」は12年の連続増配株です。
2022年も115円と、近年は5円の増配を続けています。
2022年も5円増配が予定されています。
NTTの投資判断の際、最も注意すべき点が増配力ですね。
高配当株というよりも増配株として見るほうがしっくりきやす銘柄です。
また、自社株買いも活発で株主還元の意識が高い企業と言えます。
「NTT」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向はまだまだ余裕
「NTT」の配当性向は40%弱です。
利益の40%を株主に還元するということで”ちょうど良い”くらいですね。
業績が少しずつ上昇しており、さらに自社株買いの効果もあって、増配をしても配当性向があがらない状況ですね。
増配余力も十分感じますし、裏を返せば減配のリスクが非常に低い銘柄です。
盤石な増配基盤がありますね。
「NTT」の営業活動によるキャッシュフロー
毎年、会社のお財布に3兆円が入ってくるという衝撃!
「NTT」の営業CFは毎年プラスです。
安定度が高く、素晴らしいビジネスモデルということがわかります。
今後も高い営業CFの数字をあげることができるでしょう。
非常に良い数字ですね。
「NTT」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
現金保有額は1兆円前後が目安です
「NTT」の現金は1兆円を目安に保たれています。
基本的には事業運営をするために1兆円の中でやりくりするという姿勢です。
現金の保有額としては問題はなさそうです。
さすがに超大企業のNTTともなると、現金の保有額も国家予算なみの規模になってきますね。
「NTT」の当期純利益は上昇中か?
2023年も1兆円の利益を突破する予想です
「NTT」の当期純利益は2022年は1兆円を突破しました。
毎年順調に利益が上昇しており非常に安心感のある業績推移です。
IoTや、トヨタの掲げるスマートシティとの協業など、未来への投資も進んでおり、
まだまだ事業の成長余力があるということですね。
宇宙事業や海外事業にも展開を進めています。
【まとめ】「NTT」は超安定収益で、今後の展望も明るい通信キャリア
今後は日本はもとより世界での存在感も示したい
NTTの財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ▲ | 3%台 |
売上高(営業収益) | ◯ | 増加傾向 |
営業利益率 | ◯ | 14% |
EPS(1株利益) | ◯ | 増加傾向 |
自己資本比率 | ▲ | 減少傾向 |
1株配当 | ◎ | 連続増配の銘柄 |
配当性向 | ◯ | 40%以下 |
営業キャッシュフロー | ◎ | 超安定 |
現金など | ◯ | 問題なし |
総評としては、非常に魅力的な安心して買える企業です。
売上高が減少してきたらその時は投資判断を見直すべきですが、それまではずっとホールドで良い銘柄ですね。
「NTT」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】株価は上場来に迫る勢い
この記事の執筆時点(22/05/13)では株価は3,782円。
過去最高の4000円付近を目指して上昇中です。
最近のディフェンシブ銘柄の強さが反映されているような伸びです。
通信キャリアの盤石さと未来への期待もが相まって株価があがっていることがわかります。
そのため、いつ買っても良い銘柄とも言えますが、今は配当利回りも落ちてきたので高配当株としては手が出づらいタイミングでもあります。
※本記事は特定の金融商品の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。
本ブログは株式投資から経済を学ぶブログです。応援クリックをお願いします!
【分析ツール】個別株の分析をしたい方におすすめの記事
この記事をご覧のかたで、個別株の分析に興味がある方におすすめのツールがあります。
マネックス証券の「銘柄スカウター」を使った株の分析方法を解説しています。
#PR マネックス証券なら「企業の分析」が簡単にできる
上の記事でも解説していますが、プラズマコイが分析用に使っているツールは
マネックス証券の「銘柄スカウター」です。
以下が気に入ってるところです。
- 企業の業務内容・サービスの概要がわかる
- 企業がどんな事業セグメントを持っているかがわかる
- 直近の決算短信などのIR情報にすぐにアクセスできる
- 各年度ごとや四半期ごとの業績推移が見やすい
銘柄スカウターはマネックス証券の口座を持つことで使えます。
そして口座開設は無料。無料なのでノーリスクです。
口座開設がまだの方はとりあえず開設しておいても損はないので開設しましょう。
この記事が為になったと思ったら応援クリックをお願いします(^^)↓
本ブログは株式投資から経済を学ぶブログです。応援クリックをお願いします!
関連コンテンツです。
日経平均が3万円を突破しても割安な12社をピックアップしています。
いまから学んでおきたい「新NISAの投資戦略」と注目の「増配株100選」を紹介しておきます。
四季報「2023年新春号」のなかから、いま買っても良いと思える企業を選定しました。
2023年は日本株は金利上昇の影響をうけそうです。注目株を選定しました。
プロが紹介されていたNISAで買いたい高配当株をチェックしてみました。
2023年の注目テーマ地銀株の特集です
4万円台以下で買える高配当株を集めました。
5万円台〜10万円台で買える高配当株を集めました。
円安時に業績を伸ばしそうな日本株の好業績企業をピックアップしています。
日本株で連続増配の優良企業60銘柄と、注目の企業をピックアップしました。
連続増配株を中心に野球の打線を組み攻守のバランスの良い高配当ポートフォリオを作りました。
高い営業利益率と高い自己資本比率を持つ安定高配当株を紹介しています。
2022年の投資環境を考慮したディフェンシブなおすすめポートフォリオを紹介します。
2023年も継続して使えると思ってます。
割安高成長の銘柄をピックアップしました。
高齢化社会に向け成長しそうな注目企業の特集です。
オンラインストアが人気のいま、業績が伸びそうな「物流・倉庫関連」注目企業をピックアップしました。