プラズマコイです(^^)
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今回は通信販売のビジネスを展開する「スクロール」の財務状況をチェックしていきたいと思います。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
結論としては「今後もECサイトの需要が高まれば業績向上が見込める」
「スクロール」は通販、EC運営のビジネスなどをしている企業
主に「EC通販の運営」や「ECの物流・決済システムの販売」を行っています
「スクロール」の事業利益は「通販事業(BtoB)」「物流・決済代行サービスなどのソリューション」「自社のECサイト運営」の3本ですね。
その中でも「通販事業(BtoB)」がひときわ大きなボリュームを占めています。
他も、健粧品、旅行とセグメントがありますが、ここは赤字ですね。
ほとんどは「巣ごもり特需」と会社は見ているが
業績が非常に伸びています。スクロールはこれを特需で継続はしないという見通しをしています。
この辺りは未定なところもありますね。
しかしプラズマコイ的には2021年もしばらく特需は続くと思っています。
スクロールの主な事業セグメントは大きく3つ
- 通販事業(BtoBtoC)
生協会員など、直販ではなく他社のプラットフォーム上で衣料などを展開 - ソリューション事業
ECに必要な物流や決済システムなど - eコマース事業(BtoC)
化粧品やバッグなどを自社のオンラインストアで販売
巣ごもり消費で、各事業でそれぞれ続伸しています。
特にBtoB向けの通販事業の伸びが顕著ですね。
時価総額は調査時点で「351億円」ということで中型株ですね。
今回は「スクロール」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
まずは配当利回りを見る
株価があがって利回りは低下
「スクロール」の配当利回りは現在では2%くらいです。
これはちょっとカラクリがあって、配当や業績の見通しが不明なためなので、
仮に今期と同じ1株60円の配当金が出るとすれば、配当利回りは6%弱です。
現段階での個人的な予想では、配当金は30円〜50円(今の株価水準だと3%〜5%の配当利回り)に収まるかなと思います。
株主優待は自社ECの
保有株式数 | 株主優待品 | 1年以上 継続保有 | 2年以上 継続保有 | 3年以上 継続保有 |
---|---|---|---|---|
100株以上 | 500円分のEC割引券 | 更に500円分 | 更に1,000円分 | 更に1,500円分 |
1,000株以上 | 2,500円分のEC割引券 | 更に1,000円分 | 更に2,000円分 | 更に3,000円分 |
10,000株以上 | 5,000円分のEC割引券 | 更に1,500円分 | 更に3,000円分 | 更に6,000円分 |
優待の額は長期保有で非常にお得になりますね。
今後は株価成長の期待を持ちつつ、
- 今後キャピタルゲインを狙ったり、
- 今後の配当の伸びを期待できるか
チェックしていきましょう。
売上(上昇トレンドであるか?)
巣ごもり消費の恩恵を受けた企業の未来は!?
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「スクロール」の売上は、2021年は17%の成長でした。
2022年は特需の反動で、売上が下ると見込まれています。
「スクロール」は月次の売上を開示していますので、月次の数字で株価が上下しそうですね。
※月次の開示はなくなりました。
営業利益率(10%以上は欲しい)
営業利益率10%の道は遠そうです
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「スクロール」の営業利益率は特需を除外すると2%〜5%に収まりそうです。
この低い営業利益率は、、基本的な企業の生産性を示していますね。
2021年は営業利益率が高く、決算短信を見てみても、販管費があまり変わっていなかったので、
おそらく社員の方々はきっと大変だったかと思いますが、これが普通になるくらいであれば「稼げる企業」に生まれ変わることでしょう。
「スクロール」は長期保有をするか?の視点でみた場合、営業利益率の数字は、今後非常に重要になってくると思います。
EPS(一株当たり当期純利益)
EPSはいい感じに上がっている
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「スクロール」のEPSは2022年は80円予想ですが、数年前の水準からは大きく改善しています。
収益力が一皮むけたのではないかと思います。
EPSが2020年の4倍であれば、株価も800円〜1200円のレンジであるのも納得が行きます。
今この記事を書いているときの株価が大体1000円くらいなので、市場の値付けとしては妥当なのかなといった印象ですね。
自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は40%を超えており問題なし
「スクロール」の自己資本比率は上下はありますが直近では53%と増加しました。
借入金を増やしてますが、それ以上に資産が積みあがりましたね。
財務的には心配なさそうです。
配当金(高いほど良い)
長きに渡る10円の配当金を突破する時がしました。
「スクロール」は長くに渡って10円の配当でしたが、60円に増配を行っています。
2022年は業績不透明ということで予想は20円〜とされていますが、
個人的には30円〜50円にはなるかなと思います。
配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は40%が目安
「スクロール」の配当性向は公式サイトで「連結配当性向は40%を目安」と開示されています。
配当性向としては一般的な水準ですが、実際は結構上下がありますね。
配当金自体は安定配当を実施している銘柄です。
実際は配当性向よりも、減配をしない事を意識している配当政策と言えそうです。
営業活動によるキャッシュフロー
2021年は倍増しました。
「スクロール」の営業CFは安定黒字で、2021年は絶好調です。
利益に対しては営業CFの伸びが弱いかなと思いますが、
売掛金の回収がまだ先なためでしょうか。
いずれにしても、業績が伸びたので営業CFも増加しておりますね。
現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
現金は得ている!
次に見ていきたい項目は企業が保有する「現金など」です。
「スクロール」の現金は近年は増加傾向。
2021年も増加しており、ここも問題はなさそうです
利益も伸びていますし、現金の保有額的にも力強いですね。
配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?
とりま20〜25億くらい配当用に用意できれば
投資家としては基本的に、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。
配当を維持するためには、短期的に「利益が多少悪化しても配当を支払える現金」があればよいということになります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。
「スクロール」は2022年は配当金を6倍にしたので、25億くらいの支払いになりそうです。
今後の配当金や業績は、今の感じですと1株配当は30円、当期純利益も30円くらいは見通せるかなって所ですね。
当期純利益は配当金をまかなえるか?
「スクロール」の利益は2021年は51億円でした。
2022年は28億円の会社予想ですが、どうでしょうか個人的には多少上振れするかな?と思っています。
プラズマコイの予想では30億〜40億は行けるのではないかと思っています。
【まとめ】「スクロール」はEC関連のサービスを展開で「巣ごもり需要」が今後の業績のカギ
今後の業績はリスキーにアップダウンの可能性を秘めている会社
スクロールの財務分析のまとめです。
ちょっと直近で業績が一気にかわったので、2022年のプラズマコイの業績予想ベースで判断しようと思います。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ◯ | 高い。3%以上は狙える |
売上高 | ◯ | 巣ごもり需要次第 |
営業利益率 | △ | 平常時は低いので今後あがれれば |
EPS(1株利益) | ◯ | 近年急上昇 |
自己資本比率 | ▲ | 50%超えで問題なし |
1株配当 | ◯ | 10円の壁を突破 |
配当性向 | ◯ | 40%目安 |
営業CF | ◯ | 増加中 |
現金など | ◯ | 問題なし |
総評としては「巣ごもり特需」がどこまで続くか?が1つのポイントで、
更には、移動制限の解除や経済回復後の「ニューノーマル」担った時に、オンラインストアでの買い物が継続されるかが今後の業績のポイントです。
「スクロール」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】1000円前後の攻防がありそう
この記事の執筆時点(21/05/08)では株価は1,000円
5/7に発表した決算はよかったですが、来期の業績予想から鑑みると、800円〜1200円くらいの株価が妥当かなと言った所です。
800円以下なら割安かなと思います。
※投資は自己責任でお願いします。
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