株式投資・金融知識

【営業利益率60%】「オービック(4684)」は儲かり過ぎの会計システム会社。将来性は?今後の期待は?

プラズマコイです(^^)
SNS: PostPrim

今回は「オービック」の業績・財務状況をチェックしていきたいと思います。

オービックは「基幹業務システムパッケージOBIC7の販売・開発」を中心とした企業です。

基幹業務パッケージはERPとも言われ、企業のさまざまなバックオフィス業務(人事、商品管理、財務など)を統合的にシステム化できるのが特徴です。

大企業は、会計業務を専門でおこなう財務部や総務部といった部署があり、
煩雑で膨大な作業が必要になりますが、業務を行う上で必須になるシステムがOBIC7のような会計ソフトです。

近年はOBIC7もクラウド化が進んでおり、使い勝手はそのままにサーバの老朽化やソフトウェアの保守期限を心配することなく運用できるようになりました。

プラズマコイ

一度導入されてしまえば、ずっと使われるのが会計システムの強みです

この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?

「オービック」は会計に強い基幹ERP「OBIC7」を展開

業績は右肩あがり

計測機器や計量機器を製造しています。

「オービック」の事業利益は主にOBIC7シリーズから生み出されています。
ERP累計導入社数19年連続No.1の実績を誇り。長くに渡り業界最大手の地位を維持しています。

会計を中心とした社内の「給与・人事・勤怠管理」「契約・プロジェクト収支管理」「販売・生産管理」など様々な業務に対応できる基幹ソリューションであるところが強みです。

会計を軸に導入するため、解約リスクが低く、他の業務範囲にも用途を展開しやすい所が魅力です。

「オービック」はOBIC7を中心とした基幹ソフトウェアの導入・開発をするシステム会社。

一度導入すれば継続的に利用が見込める会計ソフトウェアを扱っており、売上・利益は右肩あがりになりやすい業界特性をもつ。

海外展開の情報はなく、主に国内を対象としている企業です。
ほとんどがOBIC7に関する業務ですが、オフィス家具など販売も一部行っています。

オービックの事業セグメントは3つ

  • システムインテグレーション事業
    統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」などの販売・導入
  • システムサポート事業
    ソフトウェア及びハードウェアの「運用支援・保守サービス」など
  • オフィスオートメーション事業
    中小企業を中心に印刷サプライやオフィス家具等の販売。
    業務用パッケージソフトの販売。

時価総額は調査時点(4/21)で「1兆8,200億円」ということで超大型株ですね。
PERは34.3倍と一般的には少し割高です。

今回は「オービック」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。
※プラズマコイ調査のため事実と異なる内容の可能性があります。

「オービック」のPER推移を見る


いまのPERは割安感はありません

この株の「割安度」の判断目安として過去のPER比較を行います。
過去のPERより低ければ割安になっている場合があります。

「オービック」の調査時点のPERは34.3倍。
ここ数年はPERが上昇基調でしたが、そろそろ下がり気味ということでしょう。

過去を見てみると10〜20倍台なので、そのあたりまで今後下がり続ける可能性を感じます。
一方、業績は好調なうちは20倍台、30倍台も許容されるという見方もあります。

「オービック」の配当利回りをみる

利回りは1%前後です

「オービック」の配当利回りは1%前後です。

配当利回りは低く、連続増配企業ではありますが配当の旨味はありません。
値がさ株でもあり、個人投資家の配当狙いというよりも機関投資家向けの銘柄だと見ていいでしょう。

「オービック」の売上(上昇トレンドであるか?)

売上は上昇傾向です。

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「オービック」の売上は右肩あがりを続けています。
2023年は初の1000億円も射程圏内に入ってきています。

「オービック」は時価総額で日本国内トップ100に入る巨大企業です。
売上が1000億円程度と低めですが時価総額が大きいということはそれだけビジネスが評価されていると言うことですね。

同じぐらいの時価総額にレーザーテック(6920)がありますが売上規模もいまは概ね同じくらいです。

オービックは安定成長で買われ、レーザーテックは強い成長力を買われている感じでしょうか。

「オービック」の営業利益率(業種によるが10%以上目安)

営業利益率は60%です!

「売上-経費」の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えておきましょう。

業種や年度で異なりますが、日本企業の平均は4〜7%ほどと言われています。
「オービック」の営業利益率は60%と驚異的な数字です。

営業利益が60%を超えていますし、今も増加中ということから、新規獲得が即利益につながり、過去の導入実績もストック化収入として永続的に継続できるビジネスモデルであるということがわかります。

企業の「基幹ソフトフェア」を扱う同社は、収益力の観点からも「大きな強み」だと証明している営業利益率ですね。

「オービック」のEPS(一株当たり当期純利益)

EPSは右肩あがりです。

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSは「上昇中であるか、100円超え」を目安としています。

「オービック」のEPSは上昇傾向
非常に強いビジネスモデルでEPSも安定の右肩あがりを達成しています。

EPSは上げ止まる気配を全く見せませんね。

「オービック」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)

自己資本比率は90%です!

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「オービック」の自己資本比率は90%程度です。

無借金なのはもちろん、負債になる項目がほとんどありません。

自己資本比率90%を達成している企業はめったに見かけません。
異次元の財務安定度と言えます。

「オービック」の配当金(上昇傾向か?)

配当金は連続増配です。

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「オービック」の配当は連続増配です。
強いビジネスモデルがら生み出される利益により、毎年配当は増加していますね。

2022年の予想も1株220円予想と安定の増配です。
今後も増配が続くことが予想できる企業です。

「オービック」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)


配当性向は40%ほどです。

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※市場平均は30%くらいです。

「オービック」の配当性向は40%です。
徐々に配当性向もあげていっていることがわかります。

事業基盤は盤石といえるので、配当性向は今後も増加していくことが予想できます。

「オービック」の営業活動によるキャッシュフロー


営業CFは安定増加です。

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「オービック」の営業CFは安定的に増加しています。

2022年は前年から下がっていますが税金支払関係の一時要因もあり、
ビジネスの強みは維持されてるため問題ないと見ています。

今後も緩やかに増加していくものと予想ができます。

「オービック」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)


現金は増加傾向です。

基本的に保有する”現金など”は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。

しかしお金は「使ってこそ意味がある」もの。
貯めすぎは良くありません。

「オービック」の現金は2022年終了時は1226億円程度です。
基本的には毎年利益がでており増加傾向になる企業です。

2022年は定期預金や投資有価証券の取得により現金は減少しましたが、純資産は増加しており、余剰資金を投資有価証券に回したということで将来的に資産をプラスにする要因であると見ています。

「オービック」の当期純利益は上昇中か?


当期純利益は上昇中です。

「オービック」の当期純利益は安定的に上昇中です

強いビジネスモデルを背景に安定的に毎年10%前後も利益が増加しています。
素晴らしい企業です。

【まとめ】「オービック」は高い営業利益率と強みを持つ安定成長企業

プラズマコイ

かなり盤石度の高い企業です

オービックの財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り1%
売上高安定上昇
EPS(1株利益)安定上昇
営業利益率60%
自己資本比率90%
1株配当連続増配
配当性向40%
営業CF安定プラス
現金など増加中

総評としては、ビジネス的には全く問題がなく、今の事業基盤が続く限り10年、20年後の株価も安心感が高いです。

2、3年の短期で考えるとキャピタルゲインが狙えるかは相場次第で、
投資指標的にはお買い得感がないので腰をすえて投資する場合におすすめです。

「オービック」の今後の株価は?買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。

プラズマコイ

【中立】15,000円あたりまで来たら注目したい

この記事の執筆時点(4/22)では株価は18,060円。

非常に強いビジネスモデルを持つため長期的には安心感が強いです。
一方、今の時期でみるとチャートは下落トレンドでタイミングをみるなら15,000円あたりに来たら買い進めたい企業です。

そこまで落ちてこないかもしれないので、来たらラッキーくらいの感じで見ています。

※本記事は特定の金融商品の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。

本ブログは株式投資から経済を学ぶブログです。応援クリックをお願いします!

にほんブログ村 株ブログ 成長株へ にほんブログ村 株ブログ 高配当株へ ← ポチッと応援

【分析ツール】個別株の分析をしたい方におすすめの記事

この記事をご覧のかたで、個別株の分析に興味がある方におすすめのツールがあります。
マネックス証券の「銘柄スカウター」を使った株の分析方法を解説しています。

【高配当株の調べ方】買うべき企業かは「マネックス証券 銘柄スカウター」でチェック 株式投資歴7年のプラズマコイです(^^) SNS: コイは年間100万円の配当金を目標に高配当株投資をしています。 年...

#PR マネックス証券なら「企業の分析」が簡単にできる

上の記事でも解説していますが、プラズマコイが分析用に使っているツールは
マネックス証券の「銘柄スカウター」です。

以下が気に入ってるところです。

  1. 企業の業務内容・サービスの概要がわかる
  2. 企業がどんな事業セグメントを持っているかがわかる
  3. 直近の決算短信などのIR情報にすぐにアクセスできる
  4. 各年度ごとや四半期ごとの業績推移が見やすい

銘柄スカウターはマネックス証券の口座を持つことで使えます。
そして口座開設は無料。無料なのでノーリスクです。
口座開設がまだの方はとりあえず開設しておいても損はないので開設しましょう。

関連コンテンツです。

日経平均が3万円を突破しても割安な12社をピックアップしています。

【厳選12選】利回り4%超えの高配当株!日経平均3万円超えでもまだ買える 株式投資歴7年のプラズマコイです(^^) SNS: ※当コンテンツは投資家バクさんのYouTube用に作ったコンテンツですの...

いまから学んでおきたい「新NISAの投資戦略」と注目の「増配株100選」を紹介しておきます。

【新NISA】増配株で高配当株投資!投資枠1800万円のポートフォリオ【増配株おすすめ100選】 株式投資歴7年のプラズマコイです(^^) SNS: PostPrim ※当コンテンツは投資家バクさんのYouTube用に作...

四季報「2023年新春号」のなかから、いま買っても良いと思える企業を選定しました。

【四季報でスクリーニング】いま買える高配当株12選!連続増配・非減配企業から探す優良企業 株式投資歴7年のプラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 2022年12月16日に会社四季報2023年新春号が...

2023年は日本株は金利上昇の影響をうけそうです。注目株を選定しました。

【金利上昇】2023年は地銀株&不動産株に注目!おすすめ日本株29選【高配当株をブログで紹介】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 2022年12月20日、日銀が長期金利の許容変動幅を従来のプラスマイ...

プロが紹介されていたNISAで買いたい高配当株をチェックしてみました。

【NISA拡大で注目】NISAで狙いたい高配当銘柄44選を調査【評価方法を伝授します】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim ネットニュースの「NISAで狙いたい高配当銘柄をピックアップ 配当性...

2023年の注目テーマ地銀株の特集です

【2023年 注目テーマ】地方銀行74銘柄 おすすめ高配当株28選。地銀の将来性も考察。 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 今回は「2023年の注目テーマ」になりそうな「地方銀行(地銀)」を調...

4万円台以下で買える高配当株を集めました。

【超気軽に買える】4万円台以下で買える高配当株候補14選【注目8銘柄をピックアップ】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 先日、高配当株のはじめかたの記事を投稿しました。 https:...

5万円台〜10万円台で買える高配当株を集めました。

【気軽に買える】5万円〜10万円で買える高配当株銘柄50選【注目23銘柄をピックアップ】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 先日、高配当株のはじめかたの記事を投稿しました。 https:...

円安時に業績を伸ばしそうな日本株の好業績企業をピックアップしています。

【円安銘柄】海外売上比率50%以上の増益・増配株60銘柄【日本株】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 今回は日本株で「海外売上比率が50%以上」の有望企業をチェックします...

日本株で連続増配の優良企業60銘柄と、注目の企業をピックアップしました。

「連続増配株ランキング」ベスト60銘柄[2022年]の割安度をチェックする【10年以上 連続増配】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 更新履歴 2022.3.29 公開2022.11.10 割安度を見...

連続増配株を中心に野球の打線を組み攻守のバランスの良い高配当ポートフォリオを作りました。

【決定版】高配当株で野球の打線を組む【攻守に優れた高配当株9選+12選】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 先日、投資家バクさんが高配当株で野球の打線を組んだ場合の企業イメージ...

高い営業利益率と高い自己資本比率を持つ安定高配当株を紹介しています。

【優良銘柄】高い営業利益率&高い自己資本比率の高配当株30選 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 今回は、営業利益率が高く、自己資本比率も高い、業績・財務が安定してい...

2022年の投資環境を考慮したディフェンシブなおすすめポートフォリオを紹介します。
2023年も継続して使えると思ってます。

【2022年の投資戦略】攻守のバランスを考えた「日本株30選」厳選ポートフォリオを設定【今年の主軸銘柄】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 2022年は米国の長期金利が上昇するため「バリュー株の年」と言われて...

割安高成長の銘柄をピックアップしました。

【2022年はバリュー株の時代】割安で高成長の日本株32選【テンバガー候補の注目10銘柄】 プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 2022年は米国の長期金利が上昇するため「バリュー株の年」と言われて...

高齢化社会に向け成長しそうな注目企業の特集です。

【高齢化社会】看護・介護・通院関連の企業株おすすめ13選!いま投資すべき会社を探す! プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim 日本は年々高齢化が進んでいる高齢化社会の国として有名です。そんな中、...

オンラインストアが人気のいま、業績が伸びそうな「物流・倉庫関連」注目企業をピックアップしました。

【おすすめ】物流・倉庫株19選!注目の物流関連の銘柄をピックアップ プラズマコイです(^^) SNS: PostPrim ※2021年8月14日に公開した記事を2022年8月21日版に更新し...
関連記事はこちら