こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は「腕時計」で有名な「シチズン時計」の財務分析をしていきます。
時計メーカーとして広く知られていますね。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
結論:腕時計と自動車業界の動向次第の銘柄です。
- 「シチズン時計」は主に「時計」を製造・販売している会社
- チェックは「IR BANK」で行う
- 「シチズン時計」の配当利回りを見る
- 「シチズン時計」の売上(上昇トレンドであるか?)
- 「シチズン時計」の営業利益率(10%以上は欲しい)
- 「シチズン時計」のEPS(一株当たり当期純利益)
- 「シチズン時計」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
- 「シチズン時計」の配当金(高いほど良い)
- 「シチズン時計」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
- 「シチズン時計」の営業活動によるキャッシュフロー
- 「シチズン時計」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
- 「シチズン時計」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
- 「シチズン時計」の当期純利益は上昇中か?
- 【まとめ】「シチズン時計」は、時計技術を活かして、時計や工業用製品を作るメーカー
- 【チャートは?割安?】「シチズン時計」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
「シチズン時計」は主に「時計」を製造・販売している会社
時計以外の事業も見逃せない
「シチズン時計」の事業利益は約50%は「時計」の事業で生み出されています。
しかし残りは時計製造の技術を活かした「工業用製品」の事業ですね。
業績の変動要素は、時計事業や、工業用製品(主に自動車産業)においての景気動向ですね。
国内の購買動向はもちろん重要です。
それに加えて米国、中国、アジア、欧州の腕時計需要や、自動車産業の景気にも左右されそうです。
腕時計は近年はとコレクション要素やファッション要素が強くなってきていますね。
そのため100万円以上もする機械式時計のシェアも増えてきそうです。
時計と自動車用機器という、ドンズバの景気敏感株ですね。
シチズン時計のセグメントは4つ
- 時計事業(腕時計、電波時計、OEM提供 など)
- 工作機械(CNC自動旋盤、マルチステーションマシニングセルなd)
- デバイス事業(チップLED、水晶デバイスなど)
- 電子機器製品(フォトプリンター、サーマルプリンター、電卓、電子血圧計、電子体温計、歩数計など)
時価総額は調査時点で「1534億」ということで中型株ですね。
PERは13.27倍とそこそこ割安です。
今回は「シチズン時計」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回調査に使う表は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
「シチズン時計」の配当利回りを見る
配当利回りは過去最高の水準。
「シチズン時計」の配当利回りは約3.7%です。
現在は過去にないほどの高配当株になっています。
やはり「時計&自動車産業」がメインなので業績リスクがあるということでしょうか。
長期では不人気化していますね。
今後は株価成長、配当金の増加などで
- 今後キャピタルゲインを狙えるか?
- 今後の配当の伸びを期待できるか?
チェックしていきましょう。
「シチズン時計」の売上(上昇トレンドであるか?)
売上が3400億円だったのは昔のこと
株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「シチズン時計」の売上は減少トレンドですね。
2022年度は経済活動が再開していますが、それでもまだまだ戻りが弱い見通しです。
事業セグメント的にも「過去最高の水準まで売上が戻る目処はたっていない」と個人的には思います。
「シチズン時計」の営業利益率(10%以上は欲しい)
営業利益率は減少傾向
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「シチズン時計」の営業利益率は5%ほど。
ビジネスモデル的に営業利益率も限界が感じられます。
さらに営業利益率が10%を超えるようなストーリーも描きづらいかなと思います。
営業利益率はネガティブな材料かと思います。
「シチズン時計」のEPS(一株当たり当期純利益)
回復したがまだ低い
EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「シチズン時計」のEPSは36円を予想。弱い数字ですね。
EPSは下降トレンドで100円も達成していないのでこの点も評価しづらいです。
「シチズン時計」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は合格点
「シチズン時計」の自己資本比率は55%程度です。
最近は有利子負債が増えてきて自己資本比率は低下気味です。
しかし50%台が保たれていればまだまだ余力はあるので問題なしですね。
「シチズン時計」の配当金(高いほど良い)
配当金が80%アップは驚異
「シチズン時計」は連続で増配をしている銘柄でしたが。
最近は大きく減配しています。
2022年度は業績回復を見込むため1株18円の配当予想までもどしてきています。
今後も同様の配当金を出せれば株価にとってはポジティブな材料になりそうです。
「シチズン時計」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は50%が目安
「シチズン時計」の配当性向は近年はカオスな状態ですが50%を目安としているようです。
長期でみてみても配当性向は50%ほどと、利益の多くを配当として出すという株主還元意識の高さが感じられます。
配当金が高いのは投資家としては嬉しいですが、近年の業績動向から見ると事業投資用の資金が足りているかが懸念点ですね。
「シチズン時計」の営業活動によるキャッシュフロー
減少が著しい
「シチズン時計」の営業CFは減少傾向です。
これは強いネガティブ材料ですね。
少し蛇足ですが、最近の著名投資家では営業CFを重要視する傾向が増えてきていると感じています。
※営業CFは他の利益と違って「ごまかし」がしづらい数字だからです。
2022年どは回復してきそうではありますが、
営業CFからは、はっきりと業績が悪化していることがわかります。
「シチズン時計」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
1000億円目安で現金を保有
「シチズン時計」の現金は700億円〜1000億円です。
現金保有額は長期に渡って同等水準で保たれています。
事業内容や事業規模が長期に渡って堅調に続けられているということがわかります。
現金としては問題ないですね。
しかし近年は、有利子負債で積まれた現金であるという部分もあります。
「シチズン時計」の配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い状況はどうでしょうか?
50億円くらいが配当総額のターゲット
「シチズン時計」の配当総額は平常時であれば50億円〜75億円程度。
そのため50億円が当面のターゲットになります。
配当性向が50%なら100億円の当期純利益が欲しいですね。
「シチズン時計」の当期純利益は上昇中か?
黒字転換で115億円予想
「シチズン時計」の当期純利益は近年は赤字でした。
特に2022年度の予想は経済回復の期待から黒字転換の予想です。
投資家としては一安心といったところでしょう。
経済状況は常に予断を許しませんが、今後は過去の業績に戻っていくフェーズになりますね。
【まとめ】「シチズン時計」は、時計技術を活かして、時計や工業用製品を作るメーカー
高い技術力を活かしてで次の時代を生き抜けるか!?
シチズン時計の財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ◯ | 3.7%台 |
売上高 | △ | 成長中 |
営業利益率 | △ | 5% |
EPS(1株利益) | ▲ | 30円台 |
自己資本比率 | ▲ | 50%台 |
1株配当 | ▲ | 連続増配 |
配当性向 | ▲ | 50%目安 |
営業キャッシュフロー | △ | 減少中 |
現金など | ◯ | 問題なし |
総評としては、配当利回り的には魅力的な水準です。もう少し評価されても良い銘柄かとは思います。
このあたりは金融市場の動き次第といったところでしょうか。
長期での買い材料は弱いですね。当面はトレード要員かと思います。
【チャートは?割安?】「シチズン時計」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】短期でみると面白い
この記事の執筆時点(21/08/19)では株価は468円。
超長期でみると節目にあたる株価です。
業績が今後回復するだろうと思うなら、短期で売買するのは面白い銘柄かなと思います。
シチズン時計(7762)は年高値をとってきましたね。
— プラズマコイ@財務分析が好き? (@purazumakoi) August 18, 2021
8/13の決算がYoYで黒字転換とかなりよかったので好感されています。
現状ではトレード要員のバリュー株として見るのが適正かと思います。
※投資は自己責任でお願いします。
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