こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は高配当株の「セブン銀行」の財務状況をチェックしていきたいと思います。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
「セブン銀行」は主に「コンビニATMで利用する」ネット銀行
「セブン銀行」は、店舗を持たない「ネット銀行」なので、人件費などがかからず、非常に儲かりやすい事業と言えます。
収益のほとんどは「ATMの利用手数料」ですね。ユーザーがATMを使った際の手数料の一部を金融機関から受け取ります。
これも全国2万5千点のATM設置台数があればこそですね。
現金を引き出すのはコンビニATMで行う事って多いですよね
セブン銀行の主な事業、収入
- ATMの利用手数料(全体の約9割)
貴金属のリサイクル事業(回収事業)、北米での精錬事業。 - 海外送金の手数料(全体の約1割)
廃棄物のごみ処理場(焼却炉)の運営 - BPO事業
金融機関への金融システム・サービスの外部販売
その他、個人ローン融資の返済金利の収入などもあります。
今後の「PCパーツ需要」「ごみ処理問題」を関連企業にプラスして「金融資産としての」
ゴールド関連銘柄として投資マネーが集まりやすそうな銘柄ですね。
※実際かなり株価は上がっています。
時価総額は調査時点で「3172億円」ということで中型株ですね。
今回は「セブン銀行」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
まずは配当利回りを見る
毎年毎年と高配当化しています。
これをどう見るか
「セブン銀行」の配当利回りは4%くらいです。
高配当なので現段階で「高配当銘柄として検討すべき銘柄」です。
少し気になるのは、景気に関係なく毎年の用に高配当化している所です。
他の銀行だと、2020年より2021年のほうが配当利回りが下がってくるはずですが、セブン銀行はあまりその傾向が見られません。
理由はおそらく、個人や法人へのローンの貸し出しがあまりなく、金利と関係ないビジネスモデルかな?と個人的には予想します。
それでは業績を見ていきましょう。
売上(上昇トレンドであるか?)
毎年成長をしているが、2021年は減収見込み
株価上昇や、配当金を出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「セブン銀行」の近年の売上は概ね上昇。
しかし2021年3月期はマイナス成長の見込み。
外出自粛の影響で現金の必要性が減少したため、ATMの利用数が減少したためですね。
いち早く経済の回復が待たれます。
経常利益(上昇傾向か?)
ATMをたくさん利用してくれないと利益も減ります。
ここ2年で経常利益は力が減少していることがわかります。
特に2021年は経常利益が大きく減少しています。
経済が回復しても、キャッシュレス決裁の流れが加速するとセブン銀行のビジネスとしては逆風ということになりますね。
今後の見通しは暗いと見て良さそうです。
セブン銀行は他の銀行と違って、
— プラズマコイ@財務分析が好き? (@purazumakoi) March 27, 2021
「ATMの手数料が主な収入源」なので、
キャッシュレス化が進むほど、利益が減ることになる
そのためか銀行株が軒並み上がっている現在も株価の戻りは鈍いですね⤵️ pic.twitter.com/mDUCSF6JZb
EPS(一株当たり当期純利益)
20円くらいで停滞
個人的には上昇中であるか、もしくは100円くらいが一つの目安です。
「セブン銀行」のEPSは20円くらいと低く、伸びてもいません。
EPS的にもあまり良くないですね。
自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は最低40%〜かをチェックしましょう。
他の銀行に比べて自己資本比率は高め
「セブン銀行」の自己資本率は20%くらいです。
銀行なので自己資本比率は40%には届きませんがそこは問題ないですね。
他の銀行は一桁%台なのですが、セブン銀行は現状ですと、セブン銀行自体の預金残高があまり高くないので、自己資本比率は比較的高めです。
他の銀行のように「預金を集めて、それを貸し出して金利を得るビジネスモデルではない」ので、
自己資本比率は比較的高くなっていますね。
配当金(高いほど良い)
配当金は少しずつ増配。
そろそろ限界っぽい感じではあります。
「セブン銀行」の配当は、連続で増配をしています。
株主還元の意識は高めで、ここは嬉しい所です。2021年も11円で配当維持の予想です。
これ以上の増配は利益が出ない限りは難しそうですね。
配当金は「何とか維持を出来るか?」が当面の見どころになりそうです。
配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は50%を超えてきました。
配当性向は50%以上まで上昇しており、増配余地が少ない事を表しています。
しかし基本的にはATM手数料のビジネスなので、大きな投資は必要がなく配当性向があがっても配当を維持できるとは思っています。
そのため高配当銘柄として魅力的だと思います。
高配当株として、一定のポジションを持つのは良さそうですね。
営業活動によるキャッシュフロー
銀行業なので基本的には黒字
「セブン銀行」の営業CFは基本的には預金が積み上がっていきます。
ここがマイナスになるのは特別な理由があるときですが、
ここ数年の推移をみている感じでは問題はなさそうです。
現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
これまた預金が積み上がっていますね
次に見ていきたい項目は企業が保有する「現金、現金同等物」です。
「セブン銀行」も基本は預金が積み上がっていくので保有の現金などの額は増加していきます。
毎年積み上がっているのでここも問題ないですね。
配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い能力はどうでしょうか?
150億くらいは配当支払用に取っておきたい所
投資家としては基本的に、業績が悪化しても配当を維持して欲しいものです。
配当を維持するためには、短期的には「利益が悪化しても耐えられる現金」があればよいということになります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。
「セブン銀行」は配当金の支払い総額も増加中。
今の配当水準であれば利益は300億くらいは維持して欲しいところですね。
【まとめ】セブン銀行はATM手数料がメイン収入の「ネット銀行」企業
堅実なビジネスだが今後の見通しは微妙。
セブン銀行の財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ○ | 4%台 |
売上高(経常収入) | ▲ | 直近は減少見込み |
EPS(1株利益) | △ | 20円 |
経常利益 | ▲ | 減少中 |
自己資本比率 | △ | 30%台 |
1株配当 | ○ | 増配、配当維持 |
配当性向 | ▲ | 50%以上になった |
営業CF | ○ | 問題なし |
現金など | ○ | 問題なし |
総評としては、簡単に赤字になるビジネスモデルではないですが、今後の成長力という観点では苦境に立たされていると見えます。
「セブン銀行」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【中立】株価はしばらくヨコヨコになりそう
この記事の執筆時点では株価は269円。
高配当株として一定数を持っておくのは手かと思いますが、
今後の成長性は現時点では微妙かなと思います。
※投資は自己責任でお願いします。
「再生可能エネルギーの銘柄分析の一覧」になります。
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