連続増配の株

【11年連続増配】「ピジョン(7956)」は育児用品メーカー。将来性は?今は買いなのか?【配当性向が高すぎ】

プラズマコイです(^^)
SNS: PostPrim

今回は「ピジョン」の業績・財務状況をチェックしていきたいと思います。

ピジョンは「育児用品」の大手メーカーです。
売上は国内より海外比率のほうが高いという特徴を持つ企業です。

育児用品(哺乳びん、マグマグ・飲料、離乳食、乳歯ケア、おむつ関連、ベビーシューズ、おふろ・スキンケア、おしゃぶり・トイ)が主力商品で、日本では、子育て支援、ヘルスケア事業も展開しています。

基本的には育児用品の会社だと思っていいでしょう。

プラズマコイ

中国での販売動向が業績のカギになります。

この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?

「ピジョン」は国内外で育児用品を販売している企業

中国事業が業績を牽引している

利益のほとんどは中国であげています。

「ピジョン」の事業利益は主に「中国事業」からもたらされています。

中国事業で利益の7割を稼ぎだしており、中国の売上動向が業績に与える影響が大きいです。
いまは中国もゼロコロナ政策を行っており、4月の稼働状況は通常時の約20%〜30%です。

ピジョンの主な事業セグメントは3つ

  1. 日本事業:日本国内において、育児用品、女性向け用品の製造販売
  2. 中国事業:中国、韓国、香港、台湾、ロシア
  3. シンガポール事業:シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア等のASEAN諸国及び、インド、オーストラリア、中東諸国等
  4. ランシノ事業:アメリカ、ドイツ、イギリス、トルコ、中国等。米国のランシノ社の事業。

時価総額は調査時点で「2,287億円」ということで中型株ですね。
PERは23.7倍とやや割高です。

今回は「ピジョン」について

  • 今後は業績を伸ばせるのか?
  • 配当金を出し続けられる企業なのか?
  • 今は買いなのか?

分析していきたいと思います。

「ピジョン」のPER推移を見る


いまのPERは過去水準から下がっています

この株の「割安度」の判断目安として過去のPER比較を行います。
過去のPERより低ければ割安になっている場合があります。

「ピジョン」の調査時点(22/5/30)のPERは23.7倍。
過去の水準と比較すると割安に見えます。

理由は業績悪化による低人気化だと言えそうです。
時価総額は2018年の最盛期の半額以下になっていますね。

割安で放置しているというより、業績悪化による売り込まれなので、PERは下がっていますが割安感は感じません。

「ピジョン」の配当利回りを見る

4台まであがってきました。

「ピジョン」の配当利回りは4.13%(22/5/27時点)
かなり高配当株といえるでしょう。

2021年に配当利回りは3%を超えていますが業績悪化が影響しており、
今後も配当性向は上がっていく可能性があります。
※もしくは減配で配当性向が下がる可能性もあります。

「ピジョン」の売上(上昇トレンドであるか?)

業績は右肩さがりです。

株価が上昇したり、配当金を出し続けるためには、
売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。

「ピジョン」の売上は下降トレンド
2020年、2021年は1000億の大台を割っています。

2022年の売上は回復予定ですが、戻りが鈍く、中国のコロナ影響を色濃く受けていることを考えるとさらなる下方修正もありえる状況です。

「ピジョン」の営業利益率(10%以上は欲しい)

営業利益率は高めですが減少傾向です。

「売上-経費」の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えておきましょう。

業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「ピジョン」の営業利益率は14%ほどです。

中国・シンガポール事業の営業利益率が高く、日本やアメリカといった先進国は営業利益利益が低いですね。

近年は日本、ランシノ事業の利益率が落ちており全体の営業利益率を押し下げています。

「ピジョン」のEPS(一株当たり当期純利益)

EPSは減少傾向です。

1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。

要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことです。

EPSは個人的に「上昇中であるか、もしくは100円」が一つの目安です。
「ピジョン」は2022年は上昇予定ですが、ここ3年連続で下落中です。

業績悪化のなかでも一定の自社株買い(2021年は約3.9億)を実施しているところに株主還元の強さ感じます。

「ピジョン」の自己資本比率:高いほど良い(最低40%)

自己資本比率は盤石です。

自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。

「ピジョン」の自己資本比率は約75%です。
有利子負債が無しの無借金企業です。

財務基盤としては盤石で、安心感があります。

今は業績は悪化傾向ですがこの財務基盤であれば、逆張りで我慢をしても良いかもしれまsん。そう思えるほど企業体力はありますね。

「ピジョン」の配当金(高いほど良い)

配当は強い増配傾向。

配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。

「ピジョン」の配当は10年連続増配株です。
11年目も増配予定ですね。

2022年も1株76円と毎年2円の増配を予定しています。
意地の連続増配を継続している企業です。

「ピジョン」の配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)

配当性向は100%まで上昇

配当性向は「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標です。
※市場平均は30%くらいです。

「ピジョン」の配当性向は100%まで上がってきています。
総還元性向を55%程度に抑えることが目標ですが、意に反して総還元性向どころか配当性向が100%になっています。

この配当性向の水準では、近いうちに減配する確率が高いでしょう。

「ピジョン」の営業活動によるキャッシュフロー

営業CFは毎年安定しています。

「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって入金されたお金がいくらになったか?」の数字です。

基本的には毎年プラスが理想です。

「ピジョン」の営業CFは毎年プラスで推移しています

配当が多すぎるのは問題ですが、営業CF自体は多少業績が悪化してもプラスで推移できています。

減配をすれば企業運営としては一旦問題なさそうです。

中国の売上に依存をしてはいますが営業CFは多少悪化してもプラスで推移しています。

「ピジョン」の現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性) 

現金は積み上がっています。

基本的には保有する”現金等”は多い方が良いです。
十分な現金がないと企業運営や事業投資ができなくなります。

貯めるだけではなく、適切に使われていくことも重要です。

「ピジョン」の現金は2021年終了時は352億円程度です。
現金は増加傾向です。

いまの業績では2022年になって現金は減少しそうな気配がありますが、それでも数年は耐えられそうです。
有利子負債もいまはないので、いきなり倒産するということは無いでしょう。

「ピジョン」の当期純利益は上昇中か?

プラズマコイ

利益は100億円を割って下落傾向です

「ピジョン」の当期純利益は2019年を最高値として減少傾向です。
現在は利益が下降トレンドになっており、株価も合わせて下落中です。

連続増配の企業ですが、業績がさがっているのは少し前の日本たばこ産業(JT)と同じ気配を感じますね。

【まとめ】「ピジョン」は業績下落中の連続増配銘柄

プラズマコイ

減配リスクが高い企業ですね。

ピジョンの財務分析のまとめです。

項目評価コメント
配当利回り4%台
売上高(営業収益)下落中
営業利益率14%台
EPS(1株利益)減少傾向
自己資本比率75%ほど
1株配当連続増配
配当性向100%ほど
営業キャッシュフロー減少傾向だが
安定プラス
現金など問題なし
数字は記事投稿当時のものです。評価は筆者の主観です。

総評としては、高配当で連続増配ながら業績悪化中の企業です。

株価も右肩さがりのため、業績が回復するか、減配を実施するかをして配当性向を下げることが急務でしょう。
円安で為替による利益の押上効果は見込めますが、中国の国政による経済基盤の不安定さは日本にはないリスクとしてとらえられます。

「ピジョン」の今後の株価は?今は買い時かを予想する

最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。

プラズマコイ

【売り】配当性向が50%以下になってから買いたい

この記事の執筆時点(22/5/30)では株価は1,880円。

2018年の6,400円から大きくさがってきており、割安感を感じるチャートになっています。

今が底かもしれないと思ってしまいますが、業績の復活が確認できてから購入するか、減配をして不安材料が出来ってから購入すべき銘柄でしょう。

※本記事は特定の金融商品の購入を推奨する意図はありません。
※投資は自己責任でお願いします。

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