プラズマコイです(^^)
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今回は、高配当株への投資時に候補銘柄としたい
「長谷工コーポレーション」の財務状況をチェックしていきたいと思います。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
「長谷工コーポレーション」は「建築工事・不動産売買」の不動産会社
「長谷工コーポレーション」の事業収益は、主に「マンションの建設業務」からもたらされています。
要はマンションを建築する「建築業務」ですね。
建築業務以外にも「マンションの分譲販売、賃貸収入」も、重要な収入源となっています。
長谷工コーポレーションの主な3つの収入源
- 建築業務・・・マンションを建築する
- マンション販売・・・分譲マンションの販売
- マンション賃貸・・・マンションの賃貸、管理業務から家賃収入を得る
建築業務が事業の柱です。
マンションの分譲や賃貸に特化している中小会社も多い不動産業界ですが「建築業務」が柱なのが「長谷工コーポレーション」の特徴です。
時価総額は調査時点で「4445億円」ということで大型株ですね。
今回は「長谷工コーポレーション」について
- 今後は業績を伸ばせるのか?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
まずは配当利回りを見る
めちゃめちゃ高い!
「長谷工コーポレーション」の配当利回りは近年高騰しています。
これは高配当銘柄として魅力的・・・というより少し高すぎる気がします。
直近では4%台になりましたが、それでも5%を超えているのには訳がありそうです。
市場は「株価が高すぎると評価」していると言えそうです。
株主優待もありますが、それほど魅力的ではないです。
これは罠銘柄といえる水準かもしれません。
業績をチェックしていきましょう。
売上(上昇トレンドであるか?)
結構な減少トレンド
配当金をいままで通り出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「長谷工コーポレーション」の売上は減少中。
2019年を頂点に、ここ2年は毎年400億ずつ減少する方向性です。
2021年も8000億の売上予想を達成できるか、直近の決算からは少し怪しい感じもします。
建築業、不動産販売が低迷しているようです。
営業利益率(10%以上は欲しい)
とうとう10%を割りそうです
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「長谷工コーポレーション」の営業利益率は10%を切ってしまいそう。
営業利益率は下降トレンドで、儲かる体質からは遠のいています。
コロナの影響を受けて事業が厳しそうですね。
攻めの姿勢という感じもしないので、少し事業が厳しいように見えます。
EPS(一株当たり当期純利益)
高い水準だがこちらも減少中
個人的には上昇中であるか、もしくは100円くらいが一つの目安です。
「長谷工コーポレーション」のEPSは高い水準ではありますが、
減少トレンドなのが気になる所です。
2021/2/26に20億円規模の、自社株買いが完了しているのですが、時価総額に対して割合が低いので、
大きなインパクトにはならなさそうです。
自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
自己資本比率は最低40%〜かをチェックしましょう。
問題のない水準
「長谷工コーポレーション」の自己資本率は減少傾向で、直近決算(2021年3月期 第3四半期決算短信)ですと43.1%に減少。
長期借入金が増えていますね。
しかしプラズマコイ的には「これくらいは問題なし」と思います。
ただし、減少しているので、今後注意が必要な水準になってきています。
配当金(高いほど良い)
増配に次ぐ増配で高配当に!
70円を今後維持できるか!?
長谷工コーポレーションは最近、株主還元を進めていて、
かなり配当金を増加させてきました。
配当金は多めに出すように意識されています
業績の悪化に伴い、当面は1株70円を維持できるかがポイントになりそうです。
配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は40%が目安
配当性向は2020年から一気にあげてきました。
配当性向40%〜50%くらいを目安にしていそうなので配当金投資としては嬉しい所です。
増配余力は、今の状況ですとあまり期待はできないですね。
むしろ減配してもおかしくないくらいの業績です。
営業活動によるキャッシュフロー
マイナスになってしまった。。
「長谷工コーポレーション」の営業CFは2020年は赤字になっています。
しばらく黒字だったのが、赤字になっていて、2021年も赤字予想。
この業績トレンドがそのまま市場の評価になっていそうです。
事業としては正念場かもしれません。
現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
慌てるような水準ではない
次に見ていきたい項目は企業が保有する「現金」です。
「長谷工コーポレーション」の現金は調査日時点で1500億くらい持っています。
今までの貯金があるので、当面は問題なさそうですね。
配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い能力はどうでしょうか?
直近配当はだいたい270億円くらいの配当の支払いですね
高配当株を探している僕たちにとっては、
業績が悪化しても、配当を維持して欲しいものです。
そのため、短期的に利益が悪化しても、耐えられる現金あればよいということになります。
そのため、配当金の総支払額を見ることがポイントになります。
とりあえず、今の業績トレンドでも数年は減配しないだけの体力はありますが、
今後は配当性向を上げた事から想像するに、
業績を拡大していくというより、配当金をなるべく維持するフェーズになってきそうです。
この流れでいきなり減配ってなったら結構ショックですね。
【まとめ】長谷工コーポレーションは成熟したの不動産会社
業績を維持できるか!?
長谷工コーポレーションの財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ◎ | 4%〜5%台 |
売上高 | ✕ | 減少中 |
EPS(1株利益) | ▲ | 170円くらい減少中 |
営業利益率 | ▲ | 9%台予想で減少中 |
自己資本比率 | ○ | 40%は超えている |
1株配当 | ▲ | 1株70円と高いが 減配懸念 |
配当性向 | ○ | 40%目安 |
営業CF | ✕ | マイナスになった |
現金など | ○ | 問題なし |
総合的には、勢いが明らかにない企業ですね。
イケイケの成長企業ではないという事は覚えておきましょう。
「長谷工コーポレーション」の今後の株価は?今は買い時かを予想する
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【売り】直近で魅力的な材料はなし
この記事の執筆時点では株価は1478円。
株価はかなり回復してしまっています。
配当利回りは高いので、ワンチャンを狙って買っても良いかとは思いますが、
減配は覚悟しておく必要がありますね。
※投資は自己責任でお願いします。
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