こんにちはプラズマコイ(@purazumakoi)です(^^)
今回は、高配当株への投資時に候補銘柄としたい
「三井不動産」の財務状況をチェックしていきたいと思います。
この銘柄は今買うべき「おすすめ銘柄」の仲間入りを出来るのでしょうか!?
「三井不動産」はどんな事業をやってるの?
不動産業界「売上高 第1位」の企業です。
不動産の事業は一通り守備範囲です
「三井不動産」の事業内容は「賃貸、分譲、マネジメント(管理・仲介・REIT)」など、”ほぼ全部”と言っていいほど多岐に渡ります。
三井不動産の主な3つの事業内容
- 賃貸・・・全体の33%くらい
- 分譲・・・全体の28%くらい
- マネジメント・・・全体の22%くらい
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不動産の全てを網羅している「王者の三井不動産」
時価総額も記事を書いている時点で「2兆3668億円」です。
今回は三井不動産について
- 今後の株価は?
- 配当金を出し続けられる企業なのか?
- 今は買いなのか?
分析していきたいと思います。
チェックは「IR BANK」で行う
今回紹介されている方法は、IR BANKの「決算まとめ」から確認ができます。
まずは配当利回りを見る
配当金は低いので
高配当狙いではないですね
「三井不動産」の配当利回りは近年上昇傾向にはあります。
しかし、時価総額が大きいため、割安で放置されるような銘柄ではありません。
株主優待はないので、株価上昇を狙う株になります。
それでは今は買いか?実際の業績を見ていきましょう。
売上(上昇トレンドであるか?)
なんだかんだ言っても売上は上昇中
株価上昇や、配当金をいままで通り出し続けるためには、
「売上が少なくとも維持」できている事が1つの目安です。
「三井不動産」は順調に売上を伸ばしています。
順調どころか、コロナショックでも成長がプラスだったのは心強いですね。
売上2兆円も目の前
売上高は順調に伸びています。
営業利益率(10%以上は欲しい)
10%を超えている!
・・・おや?少しブレーキがかかっています。
売上から経費を引いたの時の儲かり具合が「営業利益率」です。
「営業利益率が高い=儲かりやすい企業」と覚えて置きましょう。
業種ごとで異なりますが、日本全体の市場平均は7%です。
「三井不動産」の営業利益率は10%を超えており合格点といえます。
近年、営業利益率は上昇傾向でしたが
直近の決算を見ると「売上に対する原価率が上昇している」のがわかります。
コロナの影響なのか「安売りをしなければならない理由」が何かあるようです。
業績悪化の影響ははコロナの影響
業績悪化の詳細を見ていきましょう。
IR情報「2021年3月期第3四半期決算 連結比較損益総括表」を見てみます。
コロナの影響で業績が悪化していることがわかります。
EPS(一株当たり当期純利益)
EPSは上昇トレンドだったが、
営業利益率の低下に伴い減少
1株あたりの利益であるEPS。
「当期純利益÷発行済の株の総数」で計算します。
要はEPSが高いほうが稼ぐ力が高い企業ってことですね。
個人的には100円くらいが一つの目安です。
「三井不動産」のEPSは150円くらいが目安。
こちらも上昇傾向でしたが一旦ブレーキ。
当期純利益もEPSと同様に、2021年度はマイナス34%くらいを予想で、結構下がってますね。
自己資本比率:高いほど良い(最低40%)
減少気味
自己資本比率(株主資本比率)は、
要するに借金をしていないか?を見る指標です。
自己資本比率は最低40%〜かを常にチェックしましょう。
個人的には自己資本比率60%以上が安心ラインです
「三井不動産」は自己資本率は、2020年03月期は30%くらいと、
減少傾向です。
不動産業界は借入が先行しやすいのでそこは理解しつつも、
自己資本比率が減少傾向にあるのはあまりポジティブな材料ではありません。
配当金(高いほど良い)
連続増配の銘柄です。
配当金は「株を持っているだけで、その企業からもらえるお金」です。
配当的には連続で増配を行っている優良企業です。
しかし、2019年の44円を2020年、そして2021年も維持の予定で増配力はそれほど残ってなさそうです。
減配はしなさそうだが・・・
減配は流石にしなさそうですが、今後ガンガン増配を期待できる銘柄ではなさそうです。
配当性向:配当金÷EPS(儲けの何割を配当に出す?)
配当性向は上昇中。
「稼いだ利益のうち、何割くらい配当金に使っている?」という指標が配当性向です。
※【目安】業種によりますが、市場平均の配当性向は30%くらい。
「三井不動産」は配当性向は2021年は35%と市場平均より高いです。
配当性向は高くなってきましたが、配当利回りが低いので、
個人投資家にとっては魅力的と言いづらいですね。
業績が回復したら配当性向は下がるけども。
業績が回復してこないと配当金の上昇も見込みづらいですね。
営業活動によるキャッシュフロー
基本プラスを維持できているのは良い
「営業活動によるキャッシュフロー」は簡単に言うと
「商売によって儲けたお金がいくらになったか?」の数字です。
その会社の事業で「儲ける力」を調べる項目ですね。
「三井不動産」は、「営業CFはプラス」を維持しています。
賃貸収入が大きいので、簡単にマイナスになるような事業ではないですね。
営業CFは回復になるとは思います。その条件は以下ですね。
- 管理している商業施設に新たな入居者が入る
- 営業が通常営業になる
この辺りは「景気に左右される」部分ですね。
現金等はいくらあるか?(業績悪化の耐性)
積み上げていますね
次に見ていきたい項目は企業が保有する「現金」です。
基本的に保有する現金は多い方が良いです。
現金の重要性は「個人の家計でも企業の財務でも同じ」です。
「三井不動産」は現金が積み上がってきています。
営業CFもプラスですし、有利子負債(借入金)も増えています。
事業規模が大きいので現金比率も高めないとですね
配当金の支払い額(現金などの何パーセントか?)
今の財務状況での配当金の支払い能力はどうでしょうか?
2020年は450億円くらいの配当支払いでした
高配当株を探している僕たちにとっては、
業績が悪化しても、配当を維持して欲しいものです。
そのため、短期的に利益が悪化しても、耐えられる現金あればよいということになります。
そのため、配当金の支払額を見ることがポイントになります。
「三井不動産」は現金などの保有額や利益を考えると減配のリスクは低いと思います。
近年は自社株買いも積極的に行っていますのでここもプラスの材料ですね。
【まとめ】三井不動産は賃貸、分譲、管理運営など、不動産会社の業界第1位
業績は景気の回復次第
三井不動産の財務分析のまとめです。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
配当利回り | ✕ | 2%を割る |
売上高 | ○ | 上昇中 |
EPS(1株利益) | ▲ | 回復が待たれる |
営業利益率 | ○ | 10%だが回復が待たれる |
自己資本比率 | △ | 30%くらい。減少中 |
1株配当 | ▲ | 44円 |
配当性向 | ▲ | 35%まで上昇 |
営業CF | ○ | 基本的にプラス |
現金など | ○ | 問題なし |
総合的な所感としては「割安感は無い」ですね。
「三井不動産」に投資すべきか?
最後に、記事投稿時点でのプラズマコイの投資判断です。
【売り】他に魅力的な銘柄はたくさんある
直近の株価の高値は3000円弱。
そうなると半額の1500円〜2000円は割安ですが、もう回復をしてしまっていますので上昇余地は限られていると思います。
現時点の株価では高配当株としても買いづらいので、通しは見送っても良いかなと思います。
※投資判断は自己責任でお願いします。
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